配信
一国のリーダーが自らに都合よく、言いたいことだけを一方的に発信する姿勢でいいのか。 高市早苗首相は、国会での答弁や報道機関の取材対応などで、質問にまともに答えない姿勢が顕著になっている。 先月下旬、「必要な状況ではない」との前言を唐突に翻し、編成した補正予算案を説明する際も、記者会見を開かず、参加人数の少ない「ぶら下がり取材」で対応した。質疑も代表1社に制限している。 そのぶら下がり取材でさえ、就任5カ月間で比べると、応じたのは34回であり、直近の石破茂氏の57回、岸田文雄氏の90回より少なさが際立つ。 「なぜマスコミとの対話を避けるのか」と参院代表質問で野党から問われたが、「試行錯誤したい」と言うにとどまった。 一方で、290万フォロワーを持つX(旧ツイッター)など交流サイト(SNS)には、連日の投稿に熱心である。先月からは内閣広報室が、Xで高市氏の動静を発信。意に沿う記事を引用するなど「首相擁護のプロパガンダ(誘導宣伝)」と疑問視する声もある。 記者会見など双方向の取材対応では、政策の詳細のほか、自身に不都合な内容も問われる。 後半国会では、昨年の自民党総裁選や今年の衆院選で、自らの陣営が他候補を中傷する動画の拡散に関与したとの疑惑が急浮上している。この追及を避けたいのではないかとも見える。 国会の質疑では、関与を否定する首相公設第一秘書を「信じます」と繰り返すのみ。動画の作成者と秘書の会話とされる音声の確認も渋り続けた。 中傷動画で有権者らの判断に影響を与えたならば、民主主義の根幹となる選挙の公正を損ないかねない。自ら徹底調査し、事実関係を明らかにすべきだ。 一方的な強弁でごまかす言動は、他の課題にも通底する。 国会審議を経ることなく、閣議決定で殺傷兵器の輸出を全面解禁した。国民監視への懸念は棚に上げ、スパイ活動などの情報収集を強化する「国家情報会議」創設法を成立させた。 中東情勢の悪化に伴い、石油製品の原料となるナフサの調達難を訴える各業界の悲鳴を取り上げた野党に対しては、「日本全体では量が足りている」と強調するばかりである。 巨費で補助を続けるガソリン代、電気・ガス料金を巡り、節約の呼びかけを求める声にも、「積極財政で成長」のアクセルを踏む方針を唱え、正面からの議論をかわし続けている。 来月にかけての終盤国会に向け、そんな調子で「国論を二分する政策」に突き進むつもりなのか。自民党内にも異論がある日本国旗損壊罪法案などの提出を予定する。 「数の力」を背に異論に耳をふさぎ続け、道をあやまつ独善に陥ることを危ぶむ。
***************************************************************
虚言癖(うそつき)、他人(国民)の言うことを聞かない、質問にきちんと答えない、こんな政治家は最低でしょう。







