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2019年3月24日日曜日

【センバツ】星稜高・奥川恭伸が“田中将大の再来”と言われる4つの理由

変化球の精度と真っすぐの質
 2019年ドラフトは、年明けの段階から「高校生BIG4」が話題を集めている。北から紹介すると大船渡高の157キロ右腕・佐々木朗希、横浜高の153キロ左腕・及川雅貴、星稜高の150キロ右腕・奥川恭伸、創志学園高の150キロ右腕・西純矢である。

 センバツには4人のうち、及川と奥川の2人が出場。大会が開幕した3月23日の第3試合では、星稜高(石川)と履正社高(大阪)による1回戦屈指の好カードが組まれた。

 現役時代に投手だったあるベテランスカウトは開幕前、奥川評として「マー君の再来です!」と興奮気味に話していた。つまり、ヤンキースで活躍する田中将大とだぶらせたのである。

 2年春から3季連続となる甲子園で、初完投を初完封(被安打3)で飾った。しかも、毎回の17奪三振。昨年9月のU-18アジア選手権(宮崎)でも2年生唯一の代表入りと多くの実績を重ねてきたが、ドラフトイヤーともなれば話は別である。「平成最後の甲子園」において、新怪物誕生と言っていいだろう。

 なぜ、マー君の再来と言われるのか? 完成度の高さには、4つの理由がある。スカウト談話を裏付けとして紹介していこう。

 まずは変化球の精度。

 日本ハム・大渕隆スカウト部長は「カウント球と、勝負球のスライダーは、ともにタテにキレる。左打者の外角に逃げるツーシーム系に、終盤はフォークも織り交ぜてきた。しかも皆、高いレベルで使える。投げることのセンスを感じる」と引き出しの多さを指摘する。

 2つ目は本人が投球の軸と語る真っすぐの質。

 この日は自己最速を更新する151キロをマークした。オリックス・長村裕之球団本部長は「フィニッシュが強い」と絶賛する。さらに技術的な部分に踏み込むと「指先にかかっている証明。バックスイングは小さいが、ボールを前で放せる」と語り、それが、打者の手元での伸びに直結しているのだ。

 さらに強みは「好不調の波」が少ないこと。

 中日・中田宗男アマスカウトアドバイザーは「仮に真っすぐの調子が悪くても、スライダーやフォークの組み立てに変えていくだけの対応力がある。今回で甲子園3度目の経験値も大きい。悪いなりにも抑えられる」と、今秋のドラフトにおける1位候補を明言した。
目指すのは「賢いピッチャー」
 最後に、最も必要なエースとしての「自覚」。

 星稜高・山下智将部長は「冬場の練習の成果」と証言する。トレーニング機器の「エルゴメーター」では500メートル40秒の設定タイムに対して、奥川は30秒台をたたき出すという。「1本終われば、5分ほど立ち上がれないんですが、奥川は2本続けてやる」と、山下部長は目を丸くさせた。

 昨年、銅メダルを獲得したU-18代表での経験も大きく「疲れた表情で戻ってくるかと思ったら、ニコニコして宮崎から帰ってきたんです。経験してきたことをチームに落とし込んでくれた」と、人間的な部分の成長も明かしてくれた。

 奥川は「賢いピッチャー」「大人のピッチャー」を目指しているという。履正社高との初戦はまさしく有言実行。17歳にして、この完成度は「新怪物」と呼ぶにふさわしかった。試合後は「喜ぶのは今日まで。明日以降は引き締めていきたい」と、すっかり、高校生を超越したオーラを発していた。2回戦以降の投球からも見逃せない。
文=岡本朋祐 写真=田中慎一郎
週刊ベースボール
 すばらしい投手が現れました。

【日本ハム】渡辺諒、実戦復帰で即安打 栗山監督高評価

◆イースタン 日本ハム5―10ヤクルト(19日・鎌ケ谷)

 右脇腹(内腹斜筋)肉離れで別メニュー調整を続けていた日本ハムの渡辺諒内野手(23)が19日、イースタン・ヤクルト戦(鎌ケ谷)で実戦復帰した。「5番・二塁」で先発出場すると、2回の第1打席で遊撃内野安打。視察に訪れた栗山英樹監督(57)の前で、復帰後即安打を放ち、回復を印象付けた。

 渡辺が元気な姿で帰ってきた。2回の第1打席。2ボール2ストライクから、ヤクルト先発・館山の変化球に食らいついた。投手の頭上を1バウンドで越す打球。遊撃・奥村の送球が高くそれ、ヒットかエラーか。一塁到達は際どいタイミングも、電光掲示番にはHのランプがともった。「たまたま良いところに飛んでくれた」。きれいな安打ではないが、復帰1本目の安打に安心した。

 体はもう問題ない。次打者・今井の4球目には果敢に二盗を試みた。二塁ベース手前で足から滑り込んだが、二塁タッチアウト。春季キャンプ中の2月17日の阪神との練習試合(宜野座)で負傷。試合復帰まで1か月以上かかっただけに「失敗したけど、盗塁もして、スライディングもできた」と満足。第2打席は三ゴロで2打数1安打。6回の守備からベンチに退くまでブランクは感じさせなかった。

 栗山監督も復帰に目を細めた。昨季はシーズン中盤から二塁定位置をつかみ、自己最多60試合に出場し、7本塁打を放っただけに今季も飛躍に期待。「思ったよりも早く(1軍で)行けそう。野球が出来ることが大事なんじゃなくて、1軍で結果を残せる状態にどうやってなるか」と完璧な状態での昇格を希望した。

 二塁はオープン戦では田中賢、谷内、杉谷、石井が日替わりで先発起用。定位置を確約された選手はいない。「あとは打席で怖さが取れるか。1軍で結果を残せるように、しっかり2軍で実戦を積んで自信をつけてから上がりたい。それまでこっちで頑張ります」と渡辺。試合勘を取り戻し、すぐ定位置争いに割って入る。(秦 雄太郎)
(スポーツ報知)

 開幕に間に合うだろうか。

2019年3月23日土曜日

イチロー現役引退 28年目「後悔ない」

 日米通算4367安打の大打者、米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手(45)=本名鈴木一朗=が21日、アスレチックスとの開幕第2戦後に東京都内で記者会見し、現役引退を表明した。メジャー19年目となるプロ28年目の今季、キャンプで結果を出せずに決断したとし、この日の大歓声に「あんなものを見せられたら後悔などあろうはずがありません」と語った。

 昨年5月に会長付特別補佐としてフロント入りした後、今年のキャンプで選手復帰。だが、オープン戦から不振が続き、7年ぶりに日本で公式戦出場した20日の開幕戦でも1打数無安打、21日の2戦目も4打数無安打で途中交代した。
(共同通信)

 結果を出せなければ、引退を覚悟していたのだろう。
 偉大なイチローを超える日本人選手は、大谷だろうか。
 それとも、誰も超えることはできないだろうか。

2019年3月18日月曜日

ホンダのF1技術、ついに開花す!今季開幕戦で11年ぶりの表彰台。

 レースデーの日曜日のメルボルン、アルバートパーク・サーキットに、本田技研工業の八郷隆弘社長が、倉石誠司副社長、本田技術研究所の次期社長となる三部敏宏副社長とともに、激励に駆けつけた。

 レース前に「順調か?」と、八郷社長に質問された田辺豊治F1テクニカルディレクターは「順調です」と答えると、レースに向けて「よろしく」と、八郷社長から励ましの言葉をもらった。

 レッドブルという強豪チームと組んだホンダには、今年多くの期待がかかっていた。レッドブルは2010年から4連覇を果たした実績があり、昨年も4勝を挙げている。そのレッドブルと組んで迎えた開幕戦で、レッドブル・ホンダは、マックス・フェルスタッペンが予選でいきなりホンダのF1復帰後、最高位となる予選4位を獲得した。

 フェルスタッペンは昨年、21戦中11回表彰台に上がったトップドライバー。2列目からスタートなら、3位を十分狙えると考えるのは当然だ。

 だがホンダにとっては、それはプレッシャーでもあった。なぜなら、復帰後、ホンダは表彰台を獲得したことはなかったからだ。

 ホンダが表彰台に上がったのは、雨が降って混乱する中、見事なタイヤ戦略でルーベンス・バリチェロが3位に食い込んだ2008年のイギリスGPが最後。もう……11年も前のことだ。不安になるのも当然だった。

フェラーリの背中が見えた……。
 そんなホンダの不安をよそに、予選4位からスタートしたフェルスタッペンは、序盤から表彰台が狙えるポジションでレースを進める。

 チャンスが訪れたのは、ピットストップの直後だった。

 目の前にペースが上がらずに苦しむフェラーリのセバスチャン・ベッテルが迫ってきた。
「レースは何が起きるかわからない」
 
 31周目にオーバーテイクを成功させて3番手に浮上すると、今度は昨年のチャンピオンのメルセデスのルイス・ハミルトンに追いついた。

 抜けば2位、抜けなくても3位という状況で、レースは終盤へ突入する。

 それでも、ホンダのスタッフは「レースは何が起きるかわからない。終わるまで怖かった」と田辺が述懐したように、チェッカーフラッグまでの時間をこれまでになく長く感じていたのではないだろうか。
「自分たちの技術を信じて開発を行ってきた」
 スタートから1時間25分後。
 フェルスタッペンが3番手でコントロールラインを通過すると、ようやくホンダのスタッフは緊張感から解放され、田辺の顔にも笑みが戻った。

 「さまざまな準備をし、トラブルなくここまでやってきて、最終的に表彰台に上がったことに対しては、非常にいい結果だったと思っています。

 いままで自分たちの技術を信じて開発を行ってきたメンバーたち、さらにわれわれに協力してくれているメーカーやスポンサーさんたち、そしてホンダをサポートしてきた多くのファンの方々にお礼を申し上げたい」

 表彰台の下で、3位表彰台に立っているフェルスタッペンを見て、こみ上げるものを感じた。

 「正直、うれしいです。レースというのは(PU単体で戦っているわけでなく)チームやドライバーとの共同作業ですが、復帰してからここまで4年間やってきて、ホンダは一度も表彰台に上がっていなかったわけだから、自分たちのPUを搭載したクルマが表彰台に上がったということは明らかな一歩前進です。長い間、開発してきたメンバーにとっては大きな自信となると思います」
ホンダの開幕戦表彰台は1992年のセナ以来。
 レース後、八郷隆弘社長から「良かったね」と労いの言葉を受け取った田辺だが、表彰台を獲得して見えてきたものがあった。それは頂点との差だった。

 「今年から2チーム4台体制で臨み、その4台が全て完走し、さらに2台がポイントを取ったことは、シーズンの開幕としては良いスタートが切れたと思います。ただ、同時に予選とレースを通して、メルセデスの強さも実感しました。

 今後のレースを考えると安堵している暇はない。ホンダとしてはPUのパフォーマンスを上げるために、どうしたらいいのかを開発側と協議したい。

 これまでもモチベーションを持って開発してきましたが、今回の表彰台でさらにモチベーションを強く持って進んでいけると思います」(田辺)

 ホンダが開幕戦で表彰台に上がったのは、1992年のアイルトン・セナ以来のこと。この年、ホンダは5勝を挙げている。

 あれから27年――今年の開幕戦はホンダにとって、実力で勝利を目指す戦いの幕開けでもあった。
Number Web
 やっと、メルセデスやフェラーリと同等の性能になった。再び、常勝ホンダをアピールしてもらいたい。

2019年3月17日日曜日

日本ハム 渡邉諒 2軍復帰、19日ヤクルト戦出場へ

右脇腹の肉離れで離脱していた日本ハム渡辺諒内野手が、2軍の全体練習に復帰した。二塁でノックを受け、屋外でのフリー打撃も再開。「守備の方は問題ない。バッティングは思ったより、できた。でも、まだ怖さはあります」とここからは不安を取り除く作業に入る。

「とりあえず、19日の試合(イースタン・リーグ、ヤクルト戦)に出る予定なので、頑張りたい」と意気込んだ。
(日刊スポーツ)

 もうすぐで1軍復帰だろう。

荒磯親方初解説VTR…力士時代一転の滑らかな口調

<大相撲春場所>◇7日目◇16日◇エディオンアリーナ大阪

元横綱稀勢の里の荒磯親方(32)が初めて、NHK大相撲中継の解説を務めた。力士時代とは一転した滑らかな口調で、各力士の特長などを説明。約2時間の役目を終えると、ツイッターなどでは明快な解説を絶賛する声が相次いだ。

主な力士への荒磯親方の放送中のコメントは以下の通り。

▽嘉風 「相撲の研究がすごいので、いつもアドバイスを求めにいきました。嘉風は1歩目の踏み出しの足が、非常に地面に付くのが速いんですよね。そうすると2つの足でしっかり押せる、しっかり伝わる。そんな相撲を取っているので、突っ張られても効いていない状態になる。嘉風と対戦する時は、足を速くついて、僕も2つの足で残さないと、もっていかれる。出足の1歩目は気を付けていました。1歩の着地が速い。幕内で一番速いと思います」

▽阿武咲 「阿武咲の稽古を求めて、阿武松部屋に場所前しょっちゅう行っていました。負けん気の強さ、圧力。そして彼の肩甲骨の柔らかさ。普通の力士より10センチ、20センチ、腕が前に伸びてくる。もろ差しに入るうまさは、相撲界でもかなり上の方」

▽貴景勝 「腰の強さ、腰の決まり方。なかなかこういう突き押しの形っていうのは珍しい。ちょっと四つ相撲のような腰つき。しっかり相手に入り込んで、ロックして逃さない。非常に珍しい突き押し。その安定感がすごい出ている。どんどん下からあおられて入ってくるので、自分の体が起きてくる。四つ相撲で寄られているようだった」

▽高安 「彼の左四つはおそらく角界で一番強いと思います。これっていうものをしっかり決めた上で流れでいけばいい。これっていうものを決めて、しっかり当たるのが大事」。欠点として腰高を指摘されることもあるが「これが高安の相撲です。高安が頭を下げて、膝を曲げて押したら、力はないと自分は思っております。これが一番力が出る状態です」と持論を口にした。

▽遠藤 「相撲は非常にうまかったですね。ほれぼれするようなうまさ」。遠藤は栃ノ心に勝ってインタビュールームに呼ばれたが、言葉少な。この様子には「力士らしい力士ですね。アナウンサーさん泣かせ。相撲終わった後のインタビューは参考になることが多かった、結構本音が出てしまう。遠藤のようなインタビューは相手に読まれなくていいと思うけども、アナウンサー泣かせですね」。

▽鶴竜 「右足の踏み込みの速さ、地面に付く速さが横綱の強さだと思います。2つで立たれた時は、力を発揮します。1つの足より2つの足で攻めた方が強いですし、残す時も強い。僕もつく前に何とかしようということが功を奏して、対戦成績はちょっと有利だったんですけど。そこだけしか集中しなかった。そこだけでした」

▽白鵬 「強い横綱がいて、63連勝を止めて注目された。強い横綱がいて優勝したので注目されました。白鵬関がいなかったら自分はいなかったと思うくらい、そんな存在ですね。倒して横綱に上がりたいという気持ちがあったので、思い出の一番になりました」「自分十分はそうそうなれない。なれなくても引き出しが多く、勝ちにつなげる。何をするのか分からないくらい、これもあるのか、これもあるのかと毎場所感じていましたね」

兄弟子への感謝の言葉もあった。

▽西岩親方(元関脇若の里) 「若の里関がいなかったら、僕は17歳で十両に上がることはなかった。本当に稽古をつけていただいた。ここまで稽古をする力士は見たことがない。圧倒的にNO・1です。西岩親方のおかげですね」

このほか、横綱昇進時の思い出も口にした。

▽横綱 初めて綱を締めた感覚は「なんとも言葉じゃ表現できない。身震いするというか、グッと体に力がこもるようなそんな気持ちでした」。

▽失敗 推挙式の後、東京・明治神宮で初めて土俵入りを披露。「最後、ちょっと所作を間違えたんですけど…。緊張ですね。(土俵入りは)毎回、緊張していましたね」

現役時代の取り口、癖などについても言及があった。

▽最大の武器=左のおっつけ 「おっつけようと思ったことは1度もなくて、左のはずの延長がおっつけ。肘をおっつけると抜けてしまうこともありますし、無駄な動きが出てくる。すぱっと左をそのまま狙いにいくと、無駄な動きがなく、ロックがかかり、相手に力が伝わる」。この説明に対し、向正面で解説した雷親方(元小結垣添)は「横綱にあの左をしぼられると我々は何もできない。体は横を向きますし、重心もずれますから。明日、朝稽古で若い衆に使わせていただきたいと思います」。

▽癖

-控えている時、笑っているように見えた場所もあった。あれはどういう思いだったのか

「あんまり意識はなく、リラックスした気持ちでやろうとした結果があったなってしまった」

-その前は目をパチパチすることもあった

「おそらくそれをやめようと思ったのが、そういう形になったのだと思います」

放送の最後には「次に強い力士を育てることが目標」と今後を見据えて、締めくくった。
(日刊スポーツ)

気持ちが伝わる、わかりやすい解説でした。