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2019年6月24日月曜日

吉田輝星、プロの洗礼初黒星 3回5失点KO「直球走らなかった」

◇交流戦 日本ハム4―8中日(2019年6月23日 ナゴヤD)

 ベンチでぼう然としていた。プロ2度目の先発は3回6安打5失点。プロ初黒星に日本ハム・吉田輝は「自分の思う球が投げられなくてそこが一番悔しい」と唇をかんだ。

 初回、いきなり打線から2点の援護をもらったが、平田、京田の連打などで無死満塁とされ、ビシエドに144キロ直球を簡単にはじき返された。右翼フェンス直撃の2点二塁打で同点。続く高橋の右犠飛で勝ち越された。2回はこの日最速の147キロ直球で平田から空振り三振を奪うなど3者凡退も、3回は高橋と阿部の長短適時打で2失点。60球でKOとなり、4回のマウンドに上がれなかった。

 12日の広島戦は5回1失点で初勝利。84球中67球が直球で相手を押し込む鮮烈デビューだったが、この日は60球中35球に減った。初回の3安打は全て直球を痛打されたことで2回から変化球を増やしたが、付け焼き刃は通用せず。「自分の思う150キロの切れのある直球が投げられないと」と変わらぬ直球へのこだわりも見せつつ「(走らなかった)直球を狙われて長打されるのも怖かった」と変化球の精度を磨くことも課題だと痛感した。

 プロの洗礼を浴びた18歳は、今後も1軍に同行予定。上沢が左膝骨折で離脱するなど先発陣の台所事情は厳しく、7月上旬に9連戦も控えるため、最短では再び中10日で同4日の西武戦(札幌ドーム)に先発する可能性もある。栗山監督は「全てがいい勉強。(今後は)これから考える」と慎重な姿勢を示した。

 チームは3連敗で交流戦を2年ぶりに負け越し、4位転落。高卒新人では史上7人目のデビューから2戦2勝はならなかったが、ドラフト1位右腕は全てを糧として前に進む。 (武田 勇美)
(スポニチアネックス)

 簡単には通用しないでしょう。

2019年6月23日日曜日

吉田輝星、史上7人目の高卒新人2戦2勝へ「変化球も良くなってきた」

 日本ハム・吉田輝が23日の中日戦(ナゴヤドーム)でプロ2度目の先発を迎え、高卒新人では12年武田(ソフトバンク)以来、史上7人目の2戦2勝を狙う。この日は試合前にブルペンへ。ホームベース上に捕手を座らせる「ショートピッチング」で30球を投じ、「直球の軌道もしっかりしていたし、変化球も良くなってきた」と言った。

 先発の要である上沢が左膝骨折で今季絶望。試合も2連敗中とあり、嫌な流れを止めたい。「上沢さんが抜けてしまったので、(カバーしたい)気持ちが凄い」と気合を入れ、「調整の仕方を教えてもらった」という先輩の分まで腕を振る。

 20日には夏の秋田大会の組み合わせ抽選が実施され、母校・金足農の初戦の相手が雄物川に決定。「いい組み合わせ。上位までいけば強い弱いは関係なくなると思うので、上位までいってほしい」とエールを送り「(後輩を)勇気づけられる投球ができれば」と誓った。(武田 勇美)
(スポニチアネックス)

 2勝目のためにも、打撃陣の奮起を期待したい。

日本ハム3カード連続負け越し 清宮4三振 栗山監督「精いっぱいやるしかない」

◇交流戦 日本ハム1―6中日(2019年6月22日 ナゴヤD)

 日本ハムは連敗で3カード連続の負け越し。トヨタ自動車時代の1年後輩の吉見と投げ合った金子が4回2失点と試合をつくれず、打線も「5番・左翼」で2試合ぶりに先発出場した清宮が自身ワーストタイの4三振を喫するなどつながりを欠いた。

 3位ながら最近10試合は3勝6敗1分け。栗山監督は「チーム状況的に苦しいのは分かってる。できる限り、精いっぱいやるしかない」と前を向いた。
(スポニチアネックス)

 なぜか、ナゴヤドームでは分が悪い。

2019年6月20日木曜日

【日本ハム】上沢直之が今季絶望、左膝蓋骨骨折手術…全治5か月

 日本ハムの上沢直之投手(25)が19日、東京都内の病院で骨折した左膝蓋(しつがい)骨の整復固定術を受けた。先発した18日のDeNA戦(横浜)の6回、左膝にソトの放ったライナーが直撃、試合中に緊急搬送されていた。全治は5か月で今季中の復帰は絶望。今後は10日間程度入院、退院後に千葉・鎌ケ谷の球団施設でリハビリを開始する。

 今季11試合に先発して5勝3敗、防御率3・15と安定した投球を見せていただけに、チームにとって痛い離脱となった。右腕は球団を通じて「大事な時期にチームを離れることになり、本当に残念です。チームは必ず優勝すると信じているので、これからしっかりとリハビリしていきます」とコメント。栗山監督はDeNA戦前に「しっかり受け止めて、我々がどういうふうにするのかということを、それぞれが考えてやらないといけない」と語った。
(スポーツ報知)

 今季絶望は痛いねー。
 上沢の穴を埋められる投手の登場を期待したい。

 

2019年6月17日月曜日

日本ハム2戦連続先発炎上・・・杉浦「実力不足としか」

日本ハム3-7巨人(16日、札幌ドーム)

 菅野倒せず、久々連敗…。日本ハムは16日、本拠地・札幌ドームでの交流戦最後となる巨人3回戦に臨んだが、3|7で逆転負けを喫した。一回に大田泰示外野手(29)の先制適時二塁打など4連打を含む5安打を集中して巨人先発の菅野智之投手(29)から3点を奪った。しかし、頼みの先発・杉浦稔大投手(27)が誤算だった。二回に連打に暴投などで一挙5失点。流れを簡単に手放し、そのまま敗れた。5月24、25日の西武戦以来の連敗で、6カードぶりの負け越しとなった。

 期待の道産子右腕が、エアポケットにはまった。鮮やかな先制パンチを見舞った後に、強烈なカウンターが待っていた。打線は一回に5本の長短打を集め、3点を奪取。6カード連続の勝ち越しへ向け、絶好のスタートを切った。
 先手必勝は勝負の鉄則。球界屈指の投手である菅野から奪ったアドバンテージを、守りきるのが理想的な展開だった。しかし一回を3者凡退で抑えた杉浦が、援護をもらった直後に急変。二回1死満塁からの暴投でリズムを崩すと、その後も集中打を浴び一挙に5点を失った。

 「いい形で点を取ってもらった後にあっさり逆転された。最少失点で粘らないといけない場面だった。相手は菅野さん。せっかく出ばなをくじいたので、終始リードして試合を運びたかった」
 伸びのある直球で打者を圧倒するのが本来のスタイルだが、この日のパフォーマンスは本調子と程遠かった。直球をファウルされ甘く入った変化球を痛打される悪循環に陥った。「ボールが圧倒的だったら抑えられるけど相手もあること。実力不足としか言いようがない」と、厳しい表情を浮かべて自らを責めた。

 連勝が止まった前日15日も、先発した金子が二回までに5失点。序盤の大量失点があっては、ゲームプランが崩れ去り、白星は遠ざかる。栗山監督は「我慢しながら、最後に(勝負)といつも言っている。誰が悪いとかではない。試合に勝ちきれなかっただけ」と、淡々と敗戦の事実を受け入れた。
 5月24、25日の西武戦以来の連敗を喫したが、首位・楽天も敗れたためゲーム差は0・5のまま。同率2位で並ぶソフトバンクや下位チームを含め、ペナントレースは混戦模様を呈している。
 交流戦は4カードを終え、チームは7勝4敗1分けで3位。火曜日から始まるDeNA、中日との敵地6連戦を勝ち進めば、2007年以来の優勝も見えてくる。

 「残り(試合数)とか交流戦とかは関係ない。1試合1試合、必死になるしかない。一生懸命戦います」と指揮官。状態不良から実戦復帰した清宮の存在、中継ぎ陣の奮闘など好材料は十分。総力を結集し、目の前の1勝を追う。 (宮西雄太郎)
(道新スポーツ)

 巨人との実力の違いと思います。
 

2019年6月16日日曜日

日本ハム6カード連続勝ち越しへ さあ菅野撃ちだ

日本ハム5-8巨人(16日、札幌ドーム)

 追撃実らず…。日本ハムは15日、札幌ドームで巨人と対戦。先発した金子弌大投手(35)が立ち上がり制球に苦しみ、いきなり3点を献上。さらに二回は丸佳浩外野手(30)に10号2ランを浴びるなど三回途中6失点でKOされ、5―8で敗れた。しかし、九回の石井一成内野手(25)の2号3ランなど、終盤に明日につながる攻撃を見せた。勝ち越しを懸けたきょうの相手は菅野智之投手(29)。難攻不落な右腕を撃ち、6カード連続の勝ち越しを決める!

 試合の行方は、早々と決した。投手陣が巨人打線につかまり、五回まで毎回失点。中盤までに0―8と一方的に打ち込まれた。前夜は鮮やかな逆転勝ちを収めたが、この日の敗戦により首位から転落。天下は長く続かなかった。
 抜群のコントロールを武器とする金子が、わずかに精密さを欠いた。一回1死二塁から3連続四球で押し出し。本意ではない形で先制点を献上した。その後も阿部に2点二塁打を浴び傷口は拡大。「きわどい球もあったけど、もう少し変化球をストライクからボールになるところへ投げたかった。あからさまなボールも多かったので」と、右腕は細かな制球に苦しんだ85球を振り返った。

 一度、火の付いた強力打線を止めることは難しい。二回にも丸に2ランを被弾。続く三回も小林に適時打を許し、降板を余儀なくされた。三回途中で移籍後ワーストの6失点。金子は「大胆にいくところ、気をつけていくところがかみ合わなかった。打たれたまま、終わりたくない。次回は抑えて、チームが勝てるようにしたい」と、悔しさを胸に畳んだ。
 引き分けを挟んだ連勝は3で止まったが、一度の黒星を悲観する必要はない。試合後の栗山監督は「いろんな時がある。勝ちきれなかったので、私自身がしっかりやります」と前を向いた。チームは5カード連続勝ち越し中で、6月は8勝3敗2分けの快進撃。3年ぶりのV奪還へ向け、良好な波が生まれている。

 負けてなお強し―。劣勢から巻き返す力があることを、終盤の粘り強い攻撃が証明した。七、八回に1点ずつ返すと、九回には石井の3ランで3点差まで接近。ゲームを最後まで捨てない心が、ナインに浸透している。
 無安打に終わった中田は、再びの白星街道構築へチームの思いを代弁する。「ピン(石井)が打ってくれて、最後まで分からないという姿勢を見せられたことはよかった。あしたはいい投手(菅野)が来る。簡単には取らせてもらえないと思うけど、切り替えて頑張りたい」。首位・楽天とのゲーム差はたったの0・5。少しの風が吹けば、犬鷲もすぐに追い越せる。 (宮西雄太郎)
(道新スポーツ)

 杉浦が6回を3点で抑えたら勝機はあるだろう。

 

日本ハム 平沼翔太 死球で負傷交代→抹消へ…松葉杖をついて球場を後に

巨人戦の2回、山口の145キロ直球を左ふくらはぎに受けていた

■巨人 8-5 日本ハム(交流戦・15日・札幌ドーム)

 日本ハムの平沼翔太内野手が15日、本拠地巨人戦で死球を受けて途中交代。16日に出場選手登録を抹消されることになった。

「7番・三塁」で先発出場した平沼は2回の第1打席、巨人・山口の145キロ直球を左ふくらはぎに死球を受けた。治療後に一度は一塁ベースに向かったが、次打者の清水が三振に倒れた後に代走が送られて退いた。この日は病院には行かず、試合後は松葉杖をついて球場を後にした。

 21歳の平沼はプロ4年目の今季、4月16日に昇格後に1軍に定着。ここまで38試合に出場して打率.261の成績を残していた。三塁と遊撃で22試合に先発出場したほか、試合の後半に代打や守備固めで出場することもあり、欠かせぬ戦力になっていた。

石川加奈子 / Kanako Ishikawa
(Full-Count)

調子がよかっただけに、死球で抹消は痛いね。 

2019年6月15日土曜日

日本ハム 渡邉諒 3度目猛打賞もサヨナラ好機逃し反省

<日本生命セ・パ交流戦:日本ハム2-2広島>◇13日◇札幌ドーム

日本ハム渡辺諒が今季3度目の猛打賞をマークした。

1点を追う2回無死一塁で右前安打を放ち、同点への足がかりをつくるなど5打数3安打を記録した。ただ、サヨナラの好機となった延長10回2死一、二塁では空振り三振に倒れ「チャンスで打てなかったので、そういうところで打てるような選手になりたい。明日また頑張りたい」と気持ちを切り替えた。
(日刊スポーツ)

 打撃好調はすばらしい。
 試合の流れを変えられる、チャンスに強い選手になってもらいたいね。
 最近、守備もいいね。

栗山日本ハム「魂」の積み重ねで逆転勝利、3点差跳ね返し堅首も慢心なし

◇交流戦 日本ハム5―4巨人(2019年6月14日 札幌ドーム)

 巨人に逆転勝利を飾った14日の試合後、日本ハム・栗山英樹監督(58)は言った。「勝とうが、負けようが、これからも勝ちたいという思い、魂の積み重ねだけは負けないようにやっていく」。強敵からの勝利は、まさに「魂」の積み重ねでもぎ取ったものだった。

 打線は5回までメルセデスの前に無得点。ようやく6回に代打の代打で登場した杉谷の適時打などで2点を返して1点差とした。3回に捕手・石川亮との意思疎通がうまくいかずに暴投で2点を失うなど4回までに3点を失っていた先発・有原は5回からギアを上げ、「魂」を込めた投球を続けていた。

 有原の熱投がリードオフマンの西川の心にも火をつける。1点を追う7回に先頭で打席に入り、セーフティーバントを敢行。珍しく一塁へのヘッドスライディングで投手内野安打をもぎ取った。大田、近藤が倒れて2死一塁となったが、絶対に失敗が許されない4番・中田の打席で二盗に成功。「(西川)遥輝が普段はやらないヘッドスライディングを見せて盗塁にも成功したから絶対に同点にしたかった」という中田は4番手の高木がフルカウントから投じた8球目のチェンジアップを左前に運んで同点とし、三塁ベンチに向けて何度も右拳を掲げた。

 直後に王柏融が右翼ポール際に決勝2ラン。同じく母国・台湾の人気選手である巨人・陽岱鋼との共演が実現する可能性があった試合には台湾から複数のツアーが組まれ、多くのファンが声援を送っていた。台湾ファンから母国語での熱い声援も浴びて燃えないわけがない。「魂」の3号決勝弾は札幌ドーム初アーチでもあった。

 結局、有原は8回3失点の熱投でリーグトップを独走する8勝目。チームは3連勝(1分け挟む)で貯金を8として首位を堅守した。それでもパ・リーグの上位は混戦模様で、栗山監督の競争意識をあおる采配もあってナインに慢心はない。このままチーム一丸で「魂」を積み重ね、3年ぶりの頂点を目指す。(山田 忠範)
(スポニチアネックス)

 吉田輝星登板後に、投手陣が変わったように思います。 

2019年6月12日水曜日

【日本ハム】プロ6年目・渡辺諒、初の5号満塁弾「風にも乗って飛んでくれた」

日本生命セ・パ交流戦 阪神5―10日本ハム(8日・甲子園)

 東海大甲府OBの日本ハム・渡辺諒内野手(24)が、プロ6年目で初の5号満塁弾を放った。4強入りした高2夏の選手権2回戦(対龍谷大平安、4○2)以来となる甲子園でのアーチ。不振に苦しんでいた13年ドラフト1位のスラッガーが、聖地で覚醒した。

 5―0の7回二死満塁。スタンドインを確かめ、一塁を蹴ってガッツポーズ。「風にも乗って飛んでくれたので。本当に気持ち良かったです」。高2の夏、左翼席へ金属バットで放った一撃を思い出した。

 高2の夏、甲子園4強で長打力を全国にアピールした。「特別な場所かなって感じます。2年の時に出てなかったらここにいないと思いますし。成長させてくれた場所だったので」。自らの原点と言える場所で7年ぶりにアーチをかけた。

 直近10試合では39打数4安打と苦戦が続くが、試合後は「何か変えていくしかない。あとはしっかり結果出すだけなので」と渡辺。甲子園の風が、トンネルの出口を示したようだった。(秦 雄太郎)
(スポーツ報知)

 最近、ちょっと打撃では元気がなかったが、満塁弾で上向きになるとよい。

2019年6月6日木曜日

日本ハム連勝7で止まる 石川の投球術にお手上げ 零敗で3位転落

◇パ・リーグ 日本ハム0―5ヤクルト(2019年6月5日 札幌D)

 日本ハムは好調だった打線が、石川に8回まで散発3安打に抑えられるなど無得点で連勝は7でストップ。4回1死二塁、6回無死二塁でも後続が簡単に凡退するなど、百戦錬磨の左腕に屈した。

 ベンチスタートの清宮の代打機会もなく、17年途中まで在籍した古巣を相手に先発した杉浦も、5回途中4失点。攻守で見せ場なく3位に転落した栗山監督は「結果が全て。しっかりやっていく」と切り替えた。
(スポニチアネックス)

 石川の投球術に翻弄され、見事なまでに打てなかったけど、今日は勝てるだろう。

2019年6月2日日曜日

リバプールがイングランド対決制し14季ぶりV6

<欧州CL:トットナム0-2リバプール>◇決勝◇1日(日本時間2日)◇マドリード

欧州CL決勝は1日(日本時間2日)、マドリードで決勝が行われ、リバプールがトットナムとのイングランド対決を2-0で同大会7度目となる同国対決の決勝戦を制して、2004-05年シーズン以来となる6度目の優勝を飾った。
(日刊スポーツ)

 リバプールファンにとっては、長年の悲願の優勝だろう。

日本ハム執念ドロー! 大田 九回起死回生弾!


道新スポーツ
日本ハム 8-8 オリックス(1日、京セラドーム)

 5連勝と上昇気流に乗っている日本ハムは1日、オリックス(京セラドーム)と対戦して延長十二回、8―8で引き分けた。3点差を追いかける九回に起死回生となる大田泰示外野手(28)の9号3ランで追い付いた。4点ビハインドの五回にも近藤健介外野手(25)の2点適時三塁打と王柏融外野手(25)の2号2ランで同点とするなど、驚異の粘りで価値あるドローに持ち込んだ。西武と並び、首位と1・5ゲーム差に迫る3位タイ。きょうからまた連勝街道を突き進む。

【写真】九回無死一、二塁、大田が同点3ランホームランを放つ
 停止しかけたエンジンを力技で作動させた。3点を追った九回無死一、二塁。打席に立った大田は「しっかり振ることだけを考えた」という豪快フルスイングで、オリックス守護神の増井を打ち砕いた。バックスクリーン左に飛び込む同点9号3ラン。観客席から悲鳴が上がる中、意気消沈しかけたベンチは起死回生の同点劇に沸いた。
 5連勝中のチームは簡単に引き下がらない。相手が万全の逃げ切り体勢でも、食らいつく。代打・平沼が二塁打で出塁し、西川が四球を選ぶ。ワンバウンドのフォークと、外角の直球を見送ってカウント2-0。腹は決まっていた。狙い澄ました低め147キロをドンピシャのタイミングでつかまえた。独特の大きなフォロースルーとともに、打球はスタンドに到達した。
 五回には王が同点2ランを放った。執念で敗色濃厚の流れを2度、引き戻した。「最近は、苦しいゲーム展開の中で逆転したり、粘りのある攻撃ができている。負けはしなかった。それがすごく大きい」と大田。チーム内に漂う一体感を強調しながら、引き分けの結末を受け止めた。
 思い切りの良いスイングとは対照的に、思考は繊細な一面もある。日々継続する早出練習で自身の状態を把握しながら、相手投手の持ち球や軌道を頭に入れて、攻め方の輪郭をつくり上げる。
 「いろんな投手と対戦する中で、打てたり、打たなかったり、いろいろある。どうアプローチしていくか、毎日変わるけど、持ち味を失うことなく、やれていると思う」。読みが外れて、凡退することもあるが、決して積極性は失わない。
 チームでただ一人、全試合スタメン出場を続けている。それが、首脳陣の信頼の証しだ。今季8度目となる猛打賞を獲得し、打率は3割目前の・298まで戻したが「あした(2日)はまた、初対戦の投手になる。次もしっかりやりたい」と気を引き締めた。
 巨人から日本ハムに移籍して3年目。大器と言われたスラッガーは、着実に進化し続けている。
 (榎本真之)
 大田いいね。負け試合を執念の粘りでドローはすばらしい。