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2018年1月5日金曜日

貴乃花親方、“史上初”理事解任決定…2月理事候補選当選しても復帰暗雲

 大相撲の元横綱日馬富士(33)による十両貴ノ岩(27)への傷害事件で、日本相撲協会は4日、東京・墨田区の両国国技館で臨時評議員会を開き、貴ノ岩の師匠、貴乃花親方(45)=元横綱=の理事解任決議を全会一致で承認。役員待遇委員への2階級降格処分が決定した。理事解任は史上初めて。2月には理事候補選挙が行われるが、貴乃花親方が立候補して当選しても、理事として「不適格」とした評議員会が、承認しない可能性がある。

 理事会を監督し、理事の選任や解任を承認するという強い権限を持つ評議員会は、約1時間で終了した。同会は現在、外部有識者4人を含め7人で構成。過半数(4人以上)の出席で成立し、その過半数の賛成で決議される。この日の出席者は5人。池坊保子議長(元文部科学副大臣)は議決には参加せず、貴乃花親方の理事解任決議を全会一致で承認した。

 協会の事務方から解任を電話で伝えられた貴乃花親方は「わかりました」と答えたという。

 元日馬富士による貴ノ岩への傷害事件で、協会は昨年12月28日の臨時理事会で貴乃花親方の理事解任、2階級降格を全会一致で決議した。貴乃花親方が昨年10月の秋巡業中に発生した案件で警察へ被害届を提出しながら、「巡業部長」として協会への報告を怠り、その後の危機管理委員会の調査にも非協力的だったことが理事の忠実義務に反するとして、評議員会へ審議を要請していた。

 この日の評議員会後、会見に臨んだ池坊議長は「公益法人の役員としてはおよそ考えられない行為。報告義務を怠り、危機管理委の協力を拒否し続けたことによって、今回の問題がここまで大きくなり長引いている」と指摘した。

 さらに池坊議長は、上司であり先輩横綱でもある八角理事長(54)=元横綱北勝海=が何度も携帯電話に連絡しても「全く応答がなく、折り返しの電話もなかった。相撲道は礼に始まり礼に終わる。貴乃花理事の本件に関する多くの行為、言動は著しく礼を欠いていたのではないかと思う」と踏み込んだ。

 役員待遇委員へ降格された貴乃花親方の新たな職務は「指導普及部副部長」。八角理事長をトップとする協会の序列で、「巡業部長」の「ナンバー3」から「13」へ急降下した。指導普及部長は今回の件で再三、東京・江東区の貴乃花部屋へ文書を持参した鏡山理事(59)=元関脇多賀竜。“居留守”までして追い返した同親方の部下となる。

 八角理事長は貴乃花親方の理事解任を決議した際、2月の理事候補選挙には立候補できることを明言した。貴乃花一門や一門外の支持者の数から貴乃花親方の当選は堅いとみられるが、再選の場合について池坊議長は「そのときは評議員会で話し合い、真摯(しんし)に厳粛に粛々と決めさせていただく」と、承認しない可能性に含みを持たせた。理事として忠実義務を果たせるか、確認することも考えられる。

 一方、評議員の一人は「規則にのっとって当選すれば、政治家の選挙のように、みそぎをすませたことになる。推した親方衆の票も重い」。

 元日馬富士の師匠で、2階級降格処分を受けた伊勢ケ浜親方(57)=元横綱旭富士=を含め、理事として「不適格」とされた親方の理事復帰には見解が割れる。まだ、“取り直し”の一番に発展する懸念はぬぐえない。
(サンケイスポーツ)

 外部有識者2人欠席はおもしろい。
 協会を信用していない貴乃花親方の作戦勝ちだろうか。
 礼を失している横綱がいるだろう。

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