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ロシア・カムチャツカ半島南東部の沖合で30日午前に発生した大地震は、米地質調査所(USGS)によるとマグニチュード(M)8・8に達した。発生メカニズムについて専門家は、同半島沖から北海道南東沖の太平洋に延びる千島海溝のプレート(岩盤)境界がずれ動いて発生したと指摘する。 平田直・東京大名誉教授(観測地震学)は今回の地震について、「千島海溝のプレート境界で発生したとみられる」との見解を示した上で、「震源が日本から遠く離れているため、強い揺れを感じなくても大きな津波が来る恐れがあるということに、特に注意が必要だ」と話す。 一方、加藤愛太郎・東大地震研究所教授(地震学)は、「USGSの余震分布をみると、震央(地図上での震源の位置)から南西方向に延びているため、断層の破壊は主として南西方向に進んだと思われる」と指摘。データの精査は必要とした上で、「破壊された長さは500キロくらいはありそうだ」と推測する。 さらに加藤氏は、今月20日に今回の震源近くで発生したM7・4の地震について「前震と思われる」と指摘。M9・0を記録した東日本大震災の地震では発生2日前に東北地方の三陸沖を震源とするM7・3の地震が起きたことに触れ、「同様のことが起きたのではないか」と述べた。 加藤氏によると、今回の震源周辺の海溝では、太平洋プレートが年間約8センチの速度で、陸のプレート(北米プレート)の下に沈み込んでいる。この沈み込みに伴ってプレート境界ではひずみが蓄積し、限界に達すると地震が発生する。断層のずれ方は、逆断層型と呼ばれるタイプだ。 その上で加藤氏は、今回の震源付近で1952年11月5日に発生したM9・0の大地震に触れ、「M8・8という今回の規模は、M9・0と比較するとエネルギーが半分だが、仮に同じような領域が破壊されたのであれば、活動度がかなり高い場所と考えられる。データの精査が必要だが、破壊領域がどの程度一致するのかが注目される」と話している。
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南海トラフ地震であれば、数分後に大津波のため、日頃から備えが必要でしょう。
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