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衝撃的なマウンドだった。現地時間6月28日に敵地でのロイヤルズ戦に先発登板したドジャースの大谷翔平のそれだ。 リアル二刀流の完全復活に向け、ペースは順調そのものだ。「1番・DH兼投手」でマウンドに立った大谷は、初回にいきなりメジャーリーグの公式戦で自己最速となる101.7マイル(約163.7キロ)をマーク。「ライブBPで多分投げ続けていたら投げられてはなかったのかなとは思う」と振り返る球速帯の4シームを力強く投げ込み、ロイヤルズ打線を“完封”した。 過去3登板で消化したイニング数は、わずか4回。依然として慎重なリハビリの制限期間にあるとはいえ、平均球速が98.6マイル(約158.6キロ)にまで伸びている点は、「投手・大谷」の復活を予感させるに値する。 そんな偉才の凄みは、ダグアウトから見守った敵将を唸らせるところにある。MLBの公式ネット局『MLB Network』のラジオ番組「SiriusXM」にゲスト出演したロイヤルズのマット・クアトラロ監督は「とにかく特別な才能を持った天才だ」と褒めちぎった。 球界全体が騒然となり、小さくない話題を生んだ101.7マイルについて、クアトラロ監督は「あの時、球速の表示なんて見てなかったね。私は普段から見ているわけではないし、そもそも彼がいかにボールを速く投げていたかは、電光掲示板の数字を見なくても一目瞭然だよ」と笑いながら回想。そして、打者としてプレーを続けながら、投手としての完全復活に邁進する大谷のリハビリに“本音”を漏らした。 「オオタニは体格も身体能力も抜群だ。彼を毎日見ている人なら特に分かると思うのだが、彼が怪我から復帰するために日々こなしているトレーニングの消耗は相当なものだ。そして、今の彼はメジャーリーガー相手にリハビリ登板しているようなものだ。そんな選手は他にいないよ」 通常の投手の場合、怪我からの復帰に向けたリハビリ登板はマイナーで行うのが“常識”。しかし、打者としてドジャースの中心にいる必要がある大谷の場合は、メジャーの打者相手にビルドアップしていく異例の調整法を採用している。 この“ショート登板”に批判が全く無かったわけではない。一部では公式戦をリハビリの場とする意向に「相手に失礼ではないか」という声も上がった。そうした意見を知ってか知らずか、クアトラロ監督は「見るだけでなく、彼がこの競技にとってどんな存在なのか、どんな人なのか、これからどうなっていくのかを考えるのも本当に面白い」と強調。その特異性を重視すべきという考えを明らかにした。 どれだけの逆風を受けようと、パフォーマンスと結果で吹き飛ばしてきた。そんな大谷の異能さは、敵味方関係なく米球界で敬意を集めている。
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唯一無二の大谷の二刀流は素晴らしいも、投手の疲労で打撃不振が心配です。

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