中田が気持ちを固めた。札幌市内の合宿所に現れ「球団から“必要としている”という言葉をいただいているし、他にもいろいろな話ができた。その中で最終的に決めたことなので後悔はない」と話した。悩んだ末の答えは「残留」。14日に球団事務所で開く会見で表明する。
当初は行使の方向へと傾いていた。だが、シーズン後、球団から複数回にわたって慰留された。今季の推定年俸2億8000万円から大幅ダウンの提示こそ受けたが、戦力として、精神的支柱として必要とされたことが胸に響いた。
ファンの熱意にも心を打たれた。夏場以降、ホーム、ビジターにかかわらず球場の応援席には「お前が必要 中田翔」の横断幕が掲げられるようになった。残留を強く望むファンの声は自然と中田の耳に届いた。
「もう気持ちは決まっているし、この期間いろいろなことを考えさせてもらった。もちろん家族と相談しながら決めた」
10年目の今季は打率・216、16本塁打、67打点。3月のWBCの疲労、開幕直後の右内転筋痛が影響し、来季は巻き返しの年になる。球団は将来の4番候補として、高校通算111本塁打の早実・清宮をドラフト1位指名。同87発を放った大阪桐蔭時代から日本球界を代表する主砲にのし上がった同じ一塁手は、清宮にとっても追うべき存在になる。
去就が注目された主砲の大きな決断。「明日しっかり話します」。その顔は今までになく晴れやかだった。
◆中田 翔(なかた・しょう)1989年(平元)4月22日、広島県生まれの28歳。大阪桐蔭では1、2年夏、3年春と3度甲子園出場。07年高校生ドラフト1巡目で日本ハム入団。14、16年に打点王。ベストナイン4度、ゴールデングラブ賞2度。13、17年のWBC日本代表。1メートル83、104キロ。右投げ右打ち。
(スポニチアネックス)
チャンスに打てない打者はいらない。
若手の活躍次第では、レギュラーも怪しい。
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