政府は、日本の防衛力整備の基本方針である「防衛大綱」を閣議決定しました。今回の防衛大綱、キーワードは「多次元統合防衛力」と「27兆4700億円」です。
18日に閣議決定された「防衛大綱」。今後10年程度の防衛力の基本概念を、「多次元統合防衛力」と名付けています。これは、これまでの陸・海・空といった領域防衛に加え、宇宙やサイバー空間といった新たな領域での防衛を組み合わせていくという考え方です。
また、専守防衛の範囲を超えるのではと議論になった「いずも」型護衛艦2隻の事実上の空母化も、盛り込まれました。その「いずも」に搭載することになる最新鋭のステルス戦闘機F35B。今後5年間で18機購入する考えです。このほか、ミサイル防衛の強化策として、地上配備型の迎撃システム「イージス・アショア」2基も購入。その結果、今後5年間の防衛費の総額は、27兆4700億円と過去最大を更新。前の5か年計画と比べて、およそ2兆円増えています。
背景にあるのが、この人の存在です。トランプ大統領が日米の貿易収支を問題視。もっとアメリカの装備品を購入するよう促しているのです。それを象徴するようなやりとりがありました。
「日本はF35など多くの戦闘機を購入する。とても感謝している」(アメリカ トランプ大統領・1日)
この時、安倍総理は答えませんでしたが、トランプ大統領の言葉通り、政府は18日、最新鋭ステルス戦闘機F35を新たに105機購入することを閣議了解しています。F35は1機100億円から150億円と言われる高額な戦闘機。総額は1兆円を超えるのは確実です。
「安倍首相は、トランプ大統領にアピールすることを狙ったんだと思います。20機ではアピールにならない。ここで100機購入することに意味があるんです」(防衛省関係者)
増加する防衛費。
「国民の皆さんのご理解を得られるように、国会における議論等を通じて、丁寧に説明してまいりたい」(菅義偉官房長官)
(TBSニュース)
意味のない防衛費に使うより、少子化対策や若者のために使うべきだろう。