大谷選手は三振の多いバッターだと思いますが、三振は減らすべきものと考えているのか、それとも打撃内容が良ければ三振が多くても気にしないのか、どう考えているのか興味があります」
Numberの読者から編集部にこのような投稿があったのは、2018年の夏のこと。最終的にメジャー1年目の大谷翔平はバッターとして367打席に立ち、22本のホームランを打った一方で102個の三振を喫した。
1年目に三振数が100を超えた日本人メジャーリーガーは、'05年の井口資仁(114個)、'07年の岩村明憲(114個)、'08年の福留孝介(104個)に次いで4人目だ。しかし、この3人はいずれも500打席を超えていたから、大谷の三振の割合は突出して高い。
三振したくないと思ったら……。
そこで、シーズンを終えて帰国した大谷にNumber 968・969号「スポーツブーム平成史 熱狂を超えろ」のインタビューの際、この質問をぶつけてみた。
――メジャー1年目、三振が多かったことをどう考えていますか。
「それは(三振を)しない方がいいというのは、普通に考えればその通りなんですけど……これも実力が足りないなりに、捨てた部分ではあります。『何を捨てて、何を拾うか』なので、そういう数字が伸びてくるというのは予想していました。おそらく、『三振したくないな』と思っていたら、打率もホームランも下がっていたかなと思いますけどね」
――メジャー1年目、三振が多かったことをどう考えていますか。
「それは(三振を)しない方がいいというのは、普通に考えればその通りなんですけど……これも実力が足りないなりに、捨てた部分ではあります。『何を捨てて、何を拾うか』なので、そういう数字が伸びてくるというのは予想していました。おそらく、『三振したくないな』と思っていたら、打率もホームランも下がっていたかなと思いますけどね」
「克服できれば必ず減る」
――2ストライクからもまるで三振を恐れず、フルスイングしているように見えました。「そうしないと、次に繋がらなかったので。じゃあ、『三振をしないのが、いいバッティングなのか』と言われると、自分に求められているのはそうではないですし。打率も出塁率も残しながら、求められているのは長打力だと思っているので。
三振に関しては今後、ちゃんと練習して克服できれば必ず減ると思います。三振が減ればフォアボールも増えますし、出塁率も高くなります。なので、今は単純に実力がないからそうなっているだけ、ということですね」
屈強なスラッガーが居並ぶメジャーリーグに身を投じても、1年目から「長打力を求められている」と自覚して打席に立てる。大谷の三振の多さは、そんな芯の強さの裏返しでもあった。
本塁打か、三振かのいずれかで、ファンは納得するだろう。
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