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2018年12月16日日曜日

【2018日本ハム総括】下馬評覆す快進撃もシーズン終盤でV争いから脱落

攻撃力 HITTING REVIEW
 これまでにない魅力を兼ね備えたラインアップになりつつある。今シーズンのチーム本塁打数は140本。2004年の178本、05年の165本に次ぐアーチ数だった。30本以上の選手はいなかったが、中田翔の復調、大田泰示の成長もあった。さらに横尾俊建が9本、渡邉諒と清宮幸太郎も7本のアーチを放つなど、次世代の若手も着実に実績を残した。破壊力のある打線構築へ、その基盤作りを築けた1年だった。

 課題は年間を通して戦えるスタミナ。後半戦は経験値の少ない若手選手が前半戦の勢いを継続できずに大きく低迷しただけに、長いシーズンを戦い切る体力とフィジカル面のレベルアップが求められる。リーグ3位の打率.323をマークした近藤健介、2年連続3度目の盗塁王に輝いた西川遥輝とタレントはそろっているだけに、レギュラーをつかみかけている若手のさらなる台頭が待たれる。
投手力 PITCHING REVIEW
 計算できる先発陣が最後まで固まらなかった。2016年から2年連続で勝ち頭だった有原航平はケガで出遅れ、8勝止まり。二軍調整や守護神への一時的な配置転換も経験したが、波に乗れなかった。高梨裕稔もフォームの安定感を欠いてシーズン終盤は二軍暮らし。左腕エース候補だった加藤貴之も安定せず、明るい材料は上沢直之の台頭くらい。全体的に若手の突き上げも少なかった。10勝をマークする活躍を見せた助っ人のマルティネスがいなければ、Aクラス入りも厳しかっただろう。

 一方のブルペンは移籍2年目の公文克彦がチームトップの57試合に登板。宮西尚生に続く待望の左腕が一本立ちしたのは大きな収穫。石川直也も新守護神として開幕を迎え、シーズン途中からはセットアッパーも経験。最終的には19セーブを挙げ、成長を遂げた。浦野博司もリリーフの適性を発揮し、2年目の玉井大将も存在感を発揮した。ブルペンは人材豊富なだけに先発陣の立て直しが巻き返しに向けて急務なのは間違いない。
守備力 FIELDING REVIEW
 チームのウイークポイントであった二塁手を今シーズンも固定できなかった。3年、5年先を見据えたポスト・田中賢介を育成するために指揮官は若手を次々と登用していった。

 開幕スタメンには横尾俊建を抜てき。その後は石井一成、杉谷拳士、太田賢吾、松本剛らが守ったが、ポジションを奪うまでには至らず。シーズン終盤になって渡邉が出場機会を多く得たが、まだまだ好守で課題も露呈した。センターラインの一角である重要なポジション。正二塁手の台頭は来シーズンもまた課題として残る。

[2018年の主な達成記録]
▲通算1500試合出場=田中賢介、7月24日対楽天(楽天生命)、プロ野球192人目

▲通算600試合登板=宮西尚生、6月30日対オリックス(札幌ドーム)、プロ野球40人目

▲通算1000安打=中田翔、5月9日対オリックス(京セラドーム)、プロ野球291人目

▲通算200盗塁=西川遥輝、6月1日対中日(札幌ドーム)、プロ野球75人目

(週刊ベースボール)
渡邉諒の正二塁手定着を楽しみにしています。

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