日本ハムの杉浦稔大投手(28)が、楽天戦に先発し、6回5安打2失点の好投で今季初勝利を挙げた。チームの連敗を2で止めた。今季2度目の先発で3回まで“完全”投球を披露するなど、相手の強力打線を封じた。楽天との同一カード6連戦を2勝4敗で終え、30日からは札幌Dでソフトバンク6連戦。本拠地で勢いを加速させる。 アクセル全開で強力打線に立ち向かった。内に秘めた闘志が、杉浦の投じる1球1球には乗り移っていた。2点の先取点をもらって迎えた初回。先頭の茂木を146キロの直球で一ゴロに抑えると、鈴木大は144キロの直球で左飛、最後はブラッシュを148キロの真っ直ぐで見逃し三振で退けた。「(相手打線の)好調さは分かっていたけど、それで逃げてもしょうがない。しっかり自分の投球で勝負していこう」。初回に示した投球が、18失点で大敗した前日(27日)の悪い流れを完全に断ち切った。 2回には浅村、ロメロから直球で空振り三振を奪うなど、3回までは最速149キロの直球とスライダー、カーブなどの組み合わせで走者を出さない“完全”投球。「向こうに昨日の流れがやっぱりあったので、先に向こうに点を与えてしまうとそれこそ行けるぞという雰囲気になってしまう。しっかり序盤にねじ伏せるというか、そういうのを見せつけるつもりで、一人一人に集中して投げることができた」。4、6回に1失点ずつしたが、安定感のある投球で勝利への道筋を作った。 “100球の壁”も超えた。昨季は右肩の不安などもあり、中10日以上を空けての先発が多かったが、体が万全の今季は開幕ローテ入り。開幕3戦目の21日の西武戦(メットライフ)は4回で降板となったが、この日は移籍後最多102球を投げて勝利投手となった。「前回は中継ぎに負担を掛けていたので、最低限6回は投げたいなと。しっかり100球投げても大丈夫と首脳陣の方に信頼してもらえるようにこれからもやっていきたい」とうなずいた。 チームは連敗を2で止め、30日からはいよいよ本拠地開幕戦のソフトバンク戦(札幌D)を迎える。「自分たちが真剣に戦う姿を見せたい」。先発の軸として期待される右腕が作った流れに乗り、勢いを加速させていく。(後藤 亮太)
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杉浦の好投に尽きる。
次戦のソフトバンク戦で勝ち越して、流れに乗りたい。