日本ハムの渡辺諒内野手(23)が2号3ランを放った。1点を追う7回。楽天の2番手・宋家豪のチェンジアップを左翼席中段に運んだ。一時、逆転となるアーチで勝負強さをアピール。二塁の定位置獲得を目指す6年目の若き大砲が今季2本目の放物線を描いた。試合は大田の2打席連続弾などで今季5試合目の延長戦にもつれこんだが、12回裏、途中出場の杉谷拳士(28)の適時打で6―5。今季2度目のサヨナラ勝ちを収めた。
渡辺は集中力を研ぎ澄ました。1ボール1ストライク。宋家豪の抜けたチェンジアップを完璧に振り抜いた。文句なし。左翼席中段に飛び込んだアーチに、ダイヤモンドを1周しながら感情を爆発させた。
もらったチャンスをものにした。1点を勝ち越された直後の7回裏。先頭中田が右前打で出塁。楽天守備陣の失策も絡み無死一、二塁となると、栗山監督は代打・石川亮をコール。迷うことなく初球を送らせ1死二、三塁を作った。6年目のスラッガーへの期待の表れだ。燃えないわけがなかった。
5日の西武戦(東京D)以来の2号3ラン。チャンスでの打撃は課題の1つだった。自己最多60試合に出場し、7本塁打を放ちブレイクの足がかりを作った昨季。得点圏打率は1割8分5厘。今季試合前までも1割8分8厘と好機をものにできないことが多かった。初回に勝ち越しの2点適時二塁打を放った前夜の試合後。「これまで得点圏打率が上がってこなかった。チャンスで1本出るか出ないかで流れも変わってくる。これをきっかけにしたい」と話した通りの打撃を見せた。
開幕から貧打に苦しんできた日本ハム打線のキーマンになる。右脇腹(内腹斜筋)肉離れの影響で開幕は出遅れたが、昇格以降は6、7番で起用。2番・大田が2戦で8安打7打点を挙げるなど、上位の状態は上向き始めた。「下位打線でチャンス作れば点が入るってことは分かった」と話していた渡辺。下位打線にもう一山作れれば、打線の厚みも増す。飛躍を期す右の大砲の成長から目が離せない。(秦 雄太郎)
(スポーツ報知)
不動の二塁定着へ向けて、これからもチャンスで活躍してもらいたい。
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