地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」のビル・プランケット記者に聞く
二刀流復活を果たした今季も快音を響かせているドジャース・大谷翔平投手。打者に専念した昨季は54本塁打と59盗塁を記録し、前人未到の50−50を達成しア・リーグMVPを受賞した。今年31歳となり、選手としては脂が乗ったプライムタイムを迎えている大谷は、この先どんな活躍をするのだろうか。地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」でドジャース番を務めるビル・プランケット記者に聞いた。
11日(日本時間12日)現在、今季は打者として116試合に出場し、打率.284、41本塁打、77打点、17盗塁、111得点を記録。投手としては6月16日(同17日)にメジャー復帰して以降、8試合(19イニング)を投げ、防御率2.37、自責点5、25奪三振、5四球、被打率.225、WHIP1.11という成績を収めている。
来季以降は開幕から二刀流としての活躍が期待されるが、「彼の契約はあと8年残っている。その8年全てを投手であり続けるか、これは不透明だと思う」とプランケット氏は語る。
「大谷の未来はなかなか興味深いものになると思う。打者としては、良い形で経験を重ねていきながら、しばらくは上位打線を任され続けるだろう。焦点となるのは、この先どのくらい投げ続けるのか。二刀流は身体的にかなりの負担を強いられることは間違いない。試合だけではなく、日々の練習や試合前の準備でも単純計算で2倍の量だ。彼がファンタスティックなアスリートであっても、負荷がかかることは避けられない」
いつの日か、打者と投手、どちらかに選択を迫られる時が来るだろう。それでも大谷が「唯一無二の存在」であることは変わらない。プランケット氏は二刀流スーパースターについて「誰もが自分の孫に『昔、彼がプレーする姿を目の前で見ていたんだぞ』と言いたくなる存在」と手放しで称賛する。「チームメートや対戦相手でも同じ思いを持っている。みんな揃って『将来、子どもや孫たちに一緒にプレーしたことを自慢したくなる存在だ』と言うんだ」と言葉をつないだ。
「今日以降、1試合もプレーしなかったとしても…」
7月29日(同30日)にはイチロー氏がアジア人初の米殿堂入りを果たし、表彰式典に参加した。大谷の現役生活はまだまだ続くが、プランケット氏は「今日以降、1試合もプレーしなかったとしても殿堂入りは確実だ」と言い切る。 「すでにMVPを3度受賞(2021、2023、2024年)しているけれど、これまで何人が成し遂げた? 投打両方ともハイレベルの二刀流として活躍しているが、何人同じことをやってきた? 彼はすでに選手として素晴らしい功績を打ち立てている。もう1試合もプレーしなくても、殿堂入り間違いなしだ」 ちなみに、メジャーでMVP表彰が始まった1931年以降、最多受賞は歴代最多762本塁打のバリー・ボンズで7回。それに次ぐのが3回で、ジョー・ディマジオ、スタン・ミュージアル、ミッキー・マントル、アレックス・ロドリゲス、アルバート・プホルスら大谷を含め11人が名を連ねる。現役では大谷と元同僚のマイク・トラウト(エンゼルス)が3回で並ぶ。 20年以上にわたりメジャー取材を続けるベテラン記者に加え、同じメジャーリーガーですら畏怖の念を抱く“大谷翔平”という存在。今後も期待される殿堂級の活躍をしっかり目に焼き付けておきたい。
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身体の負担を考えると、二刀流で本塁打王とサイヤング賞は難しいと思う。

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