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2026年度予算は、衆院解散の影響で審議入りが大幅に遅れたものの、衆参両院合わせて1カ月余りの異例のスピード審議を経て、7日に成立した。しかし、政権内に高揚感は乏しい。背景にあるのは、「独断専行」を強める高市早苗首相と、自民党執行部の足並みの乱れだ。今後本格化する「国論を二分する政策」の各法案審議にも影を落としている。 ◇火に油 26年度予算の審議で、首相は3月末までの「年度内成立」にこだわり続けた。圧倒的多数を握る衆院は、審議時間を大幅短縮して強引に突破。しかし、与党が過半数を持たない参院では、思い通りの国会運営が難しいことは自明だった。それでも、首相は強気を崩さず、参院自民幹部は「現状を分かっていない」といら立ちを募らせた。 本来、首相と参院自民のパイプ役になる首相側近の佐藤啓官房副長官(参院議員)は、派閥裏金事件に関与して一時、参院議事への出席が認められず、「機能不全」(党中堅)を露呈。両者の溝を深める一因となった。 3月30日の自民役員会。松山政司参院議員会長ら幹部は、年度内成立が不可能となったことを謝罪したが、首相は目を合わせず、一言も声をかけなかったという。 首相が、参院審議への出席に消極的との報道を打ち消すため、X(旧ツイッター)に「求めがあれば国会に参る旨を答弁している。参院自民党幹部にも伝えていた」と投稿したことも、火に油を注いだ。参院自民幹部は「まるでわれわれが首相の出席を止めているようじゃないか」と憤った。 この投稿を逆手に取った野党側は「首相がやる気なら、ぎりぎりまで集中審議を求め続ける」と要求。与党側は、予算成立後の集中審議の実施を受け入れざるを得なくなった。自民幹部は「首相が余計なことを書き込んだからだ。本人もまずかったと思っている」と断じた。 ◇遠心力 予算成立を機に、首相は「国論二分」の肝煎り政策に本腰を入れる。連立政権を組む日本維新の会との合意に基づき、衆院議員定数削減、副首都構想、「国旗損壊罪」創設などの実現を目指す構えだ。 しかし、自民内の「遠心力」は強まっている。維新が主張する比例代表45議席の削減は、先の衆院選大勝で多く誕生した比例単独議員を中心に「猛反発が出る」(党関係者)のは必至。「国旗損壊罪」創設も、「表現の自由」の観点から批判的な声が根強い。 政府が提出予定の法案への反発も公然化している。再審制度見直しの政府案を巡り、稲田朋美元政調会長は党会合で「1ミリも私たちの言い分を聞かないではないか」と反対論を展開。閣議決定の時期が見通せない事態となっている。 一方、政府のインテリジェンス(情報収集・分析)能力強化に向けた「国家情報会議」設置法案は、10日にも衆院内閣委員会で審議入りする見通しだが、野党はプライバシー侵害につながることを懸念。中道改革連合関係者は早速、「審議時間20時間の確保と、首相入りの質疑は必須だ」とけん制した。 ◇世論頼み 首相の強気を支えるのは高い内閣支持率だ。世論を追い風に「高市カラー」の政策実現を急ぐが、混迷するイラン情勢は最大の懸念材料になりそうだ。 原油の9割超を依存する中東からの輸入が滞れば、生活必需品の価格高騰は避けられない。7日の参院予算委でも、26年度補正予算案の編成などを求める声が続出。しかし、首相は26年度予算の予備費で対応するとの従来答弁を繰り返し、自民中堅は「危機感が薄すぎる」と不満を口にした。 首相の党内基盤は脆弱(ぜいじゃく)で、世論の支持が最大のよりどころだ。物価高が国民生活を直撃すれば、批判の矛先は首相に向きかねない。 「支持率が下がり始めれば、党内の不満と相まって一気に政権は崩れ出す」。党関係者は、先行きをこう危惧した。
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まわりの意見を聞かずに独断専行でしょうか。原油関係の不足で経済活動に支障があるも、危機感がなく楽観的は世の中を何もわかっていないのでしょうか。

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