日本に移住する中国人から、その理由として多く聞かれるのが「子どもの教育」だ。中国では日本以上に受験競争が激化し、多額の教育費をかけて大学を卒業しても就職が難しい現実があり、将来不安が広がっている。親たちは「日本は中国に比べると競争が厳しくない」と口々に話し、各地の進学塾やインターナショナルスクールには中国人の子どもが殺到している。日本人と関わらない中国人同士のコミュニティーも各地で築かれている。
■「このまま中国で頑張っても」決断した日本への移住
「中国よりもいい環境で教育を受けさせたかった」 2022年に長男(17)と長女(13)を連れて、経営者向けの「経営・管理ビザ」で大阪市に移住したコンサルタント業・呉丹さん(42)(女性、仮名)は、母国を離れた理由をそう語る。 呉さんによると、中国では受験競争が日本以上に激しく、小学校に入る前から1日に何時間も勉強する。一方、今年2月時点の16~24歳の失業率(学生を除く)は16・9%。全年代(5・4%)を大きく上回り、名門大学を卒業しても就職が難しいのが現状だという。
呉さんも、来日前の2年間に1000万円を超える教育費を長男につぎ込んでいた。長男は、世界大会の「国際数学オリンピック(IMO)」にも出場した経験がある。だが、「このまま中国で頑張っても将来どうなるかわからない」と不安を感じ、移住を決めた。 長男は来日後、大阪の私立高校に合格。今は東大を目指し、週4回塾に通う。 呉さんは「中国に比べると日本の競争は厳しくない。子どもには日本に根を下ろすため、いい大学に入ってほしい」と願う。
■中国SNSに飛び交う日本の受験情報
呉さんの長男と長女が通う大阪市の個別指導進学塾「アーガス進学会」では、生徒計約100人のうち2割ほどを中国人が占める。
2009年の設立当初は生徒は日本人だけだった。きっかけは2022年、ある中国人の母親からの問い合わせだった。
母親は日本の大手進学塾に小学生の子どもを通わせていたが、指導方法に疑問を感じ、塾のホームページを見て相談してきたという。
入塾を受け入れると、中国のSNS「小紅書(RED)」や口コミで評判が広がった。中国人の子どもの入塾希望が相次ぐようになり、2023年には中国人専用の教室を新設した。
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日本人の子どもが、もっと頑張らなければダメでしょう。


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