【AFP=時事】戦闘で荒廃したパレスチナ自治区ガザ地区の住民らは30日、ドナルド・トランプ米大統領が発表した最新の和平案に懐疑的な見方を示し、戦争を終わらせることはできない茶番だと一蹴した。
戦闘を終わらせることを目的にトランプ氏が発表した20項目の計画については、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相がホワイトハウスでの会談後に支持を表明した。
計画の発表を受けてガザ地区南部のアル・マワシの避難所でイブラヒム・ジュデさん(39)は「この計画が非現実的であることは明らかだ」とAFPに語った。「米国とイスラエルは、この計画をイスラム組織ハマスが決して受け入れないことを知っている。それは戦争と苦しみが続くことを意味する」と続けた。
この計画では、停戦、ハマスによる人質の解放、ハマスの武装解除、そしてガザからの段階的なイスラエル軍撤退が求められている。
その他の重要なポイントとしては、「一時的な国際安定化部隊」の展開と、トランプ氏自身が率いる移行当局の設立が含まれており、他国の指導者も参加する。また、ハマスや他の武装勢力がガザの統治に直接的にも間接的にも、いかなる形でも関与しないことを規定している。
ガザ北部から中部デイルアルバラフに避難したアブ・マゼン・ナッサーさん(52)も同様に悲観的な見方を示した。
計画については、ガザで拘束されている人質を解放させるためにハマスを騙すことを目的としたもので、平和が戻ってくることはないと表情を曇らせた。
「これはすべて意図的な操作だ。戦争を終わらせる保証なしにすべての人質を引き渡すとはどういうことだ?」とし、「われわれはこの茶番を受け入れない。ハマスが今この取引について何を決めようとも、もう手遅れだ」と述べた。
■失われた希望
ガザ地区南部ハンユニス出身でアル・マワシに避難した露天商のアナス・ソロウルさん(31)は、計画に希望を見出していた。「どんな戦争も永遠には続かない。今回は非常に楽観的で、神の御心により、私たちの痛みと苦しみを忘れさせる喜びの瞬間になるだろう」とAFPに述べた。
しかし、29歳女性のナジワ・ムスリムさんのように、状況の変化はもう想像できないという人もいる。
北部のガザ市からガザ地区中部に避難しているムスリムさんは、「私は合意に対する希望だけでなく、人生そのものに対する希望も失った」と語り、「戦争を止める本当の意図があったなら、こんなに長く待たせなかっただろう。だから彼らの言葉は信じられない」と続けた。
ガザ市出身のモハメド・アル・ベルトジさん(47)は、ハマスとイスラエル間の交渉について「イスラエルが同意し、ハマスが拒否する。あるいはその逆だ。すべてがゲームで、われわれ市民がその代償を払わされている」と述べ、今回の計画発表と支持についても、いつも通りのことだとした。【翻訳編集】 AFPBB News
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ジェノサイドの非難をかわす茶番でしょうか。一方的な和平案をハマスが受け入れるとは思わない。

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