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日本ハムは20日、札幌ドームでロッテと戦い、延長戦の末に3―5で逆転負けした。一回に3点を先取しながら、中盤と終盤に失策絡みの失点を重ね、自ら白星を手放した。栗山英樹監督(59)は、西川遥輝外野手(28)を初めて4番に据え、若手選手を積極的にスタメン起用したが、結果にはつながらず。3連勝を逃し、自力でのCS進出が遠のいた。
下位に低迷する今季を、象徴する試合だった。痛すぎるミスが響き、同一カード3連勝を逃した。4時間13分の延長戦を終え、残ったのは徒労感だけ。今季本拠地最多となる1万人超のファンが、大きなため息を漏らした。 打線は一回、初の4番を務めた西川が先制打を放つなど、3点を奪取。理想的な形でスタートを切った。先発・金子はアクシデントもあり2回で降板したが、後を受けた村田が五回までを無失点で乗り切り、立ち込める暗雲を吹き飛ばした。 しかし、中盤以降に目を疑うような光景が待っていた。3番手・公文がマウンドに上がった六回。先頭の柿沼が放った平凡な内野ゴロを、遊撃手の石井がファンブルした。2死後、公文は佐藤に2ランを浴び1点差。余計な走者を与えたことが、後々の展開に大きな影響を与えた。 最少リードで迎えた九回に、またもミスが出た。2死一、二塁。カウント1―2と追い込んでから、玉井が投じた変化球を捕手の清水がはじいた。すぐに捕球し、飛び出した一塁走者を刺そうと試みるも、送球がそれた。一塁手の清宮は必死に左手を伸ばしたが、白球はミットをかすめ右翼方向を転々。二塁走者の生還を許し、勝利寸前で試合は振り出しに戻った。 勢いづいたロッテの勢いを、せき止めることは難しい。延長戦に突入した十回を、ルーキーに託すのは酷だった。鈴木健は先頭の鳥谷に左前打を許すなど2死一、二塁のピンチを招くと、加藤に勝ち越しの2点三塁打を浴びた。 初黒星を喫した試合後、右腕は「打たれたくないという思いが強すぎて、コースを狙いすぎた。大事な場面で失点して本当に悔しい」と、言葉を絞り出した。今季の延長戦の戦績は、これで2敗3分け。接戦での勝負弱さを、またしても露呈した。 若手を積極起用する大胆オーダーも不発に終わった。この日は連戦の疲労を考慮し、中田が今季初のベンチスタート。下位打線に清宮、清水、石井を並べたが、結果的に期待は裏切られた。勝てば主力の休養に加え、若手は自信と経験を得られた一戦。熟考の末に繰り出した策は、結果につながらなかった。
80試合を終えて借金「3」。シーズンはもう、3分の1しか残っていない。指揮官は「いろんなことがあるけど、このままではいけない。しっかりやります」。複雑な思いを胸に畳み、厳しい現実を受け止めた。 (宮西雄太郎)
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若手のミスで自滅か。
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