日本ハム 松本2年ぶり弾「やっぱり本塁打は気持ちいい」

9/19(土) 6:30配信

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2年ぶりのアーチは格別。松本が四回、勝利を決定づける1号2ランを左翼へ放つ（撮影・桜田史宏）

　4カード連続の負け越しを喫している日本ハムは18日、本拠地でロッテと対戦。「2番・中堅」で先発出場した松本剛外野手（27）の本塁打を含む2安打3打点の大活躍で7―3で勝利した。3点を追った三回、1死一、三塁から松本の左前適時打を皮切りに怒濤（どとう）の攻撃で一挙5点を挙げ逆転。さらに四回には2死一塁から2年ぶりとなる1号2ランを左翼席に運び、勝利を決定づけた。チームは連敗を止め、西武と入れ替わり、再び4位に浮上した。

　描かれた放物線は、息をのむほど美しかった。2点リードの四回2死一塁。松本が、ロッテ2番手・東妻の代わりばなをたたいた。144キロ直球を振り抜くと、白球は高々と舞い上がり左翼席に着弾。会心の一発で勝利を引き寄せた。 　手に残る感触を確かめるように、ダイヤモンドをゆっくりと一周した。本塁打は2018年10月2日西武戦以来、約2年ぶり。ホームイン直前に小さく右拳を握り、控えめに喜びを表した。右肘の手術を受けた昨季、1軍戦出場はわずか4試合。長く苦しいリハビリを乗り越えて放ったアーチは、格別だった。 　「感触は良かったので、なんとか行ってくれと。初球から思い切りいって、最高の結果になって良かった。やっぱり本塁打は気持ちいい」 　大技、小技で魅せた。ベンチの期待に応えるように、持ち味を存分に発揮した。チームは前夜まで2試合連続で接戦を落とし、この日も序盤に失点を重ねた。グラウンドに漂う嫌なムードを拭い去ったのは、執念の一振りだ。 　3点を追う三回1死一、三塁。ランエンドヒットのサインを冷静に遂行した。「（一走の杉谷が）走ったのが分かったので、ゴロさえ打てば点が入ると思った」と、外角低めのボールに左手一本で食らいついた。打球はしぶとく三遊間を突破。泥くさい適時打が、一挙5得点の呼び水となった。 　強い決意を胸に秘め、高い壁に挑む。17年には規定打席に到達し、打率・274を記録。レギュラーの座をつかみかけたが、現在地は挑戦者だ。主戦場とする外野には大田、西川、近藤ら好打者が顔を揃える。それでも、あえて打撃一本で勝負すると決めている。 　「うちの外野は12球団でトップクラス。3人合わせたら完全にトップ。素晴らしい選手が集まっている。ただ、今季は連戦が続くので疲労もある。機会があると思って準備をしてきた。そこでなんとか結果を出したい」 　内外野をこなせるユーティリティー性は重宝されるが、守備のストレスが伴うのも事実。今季は登録を内野手から外野手に変更し、器用なプレースタイルと決別した。覚悟を決めると、自然と結果に納得できる。思いは、バットに乗り移る。  

　チームは連敗を止め、自力でのCS進出へ望みをつないだ。「1試合1試合勝つために、みんなが全力でやっている。出たときに仕事ができるよう、しっかり準備したい」。逆襲の”GO砲”は、鳴り響いた。　（宮西雄太郎） 

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　ロッテとの対戦で波に乗りたい。