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2020年9月25日金曜日

日本ハム190センチ左腕・上原 変化球駆使し今季初勝利

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道新スポーツ

 日本ハム上原健太投手(26)が24日、西武戦に先発し、ようやく今季初勝利をつかんだ。角度を生かした必殺フォークと丁寧な投球で、相手打線に挑んだ。三回に失策絡みで、続く四回には中村剛也内野手(37)に7号ソロを被弾したが、7回を投げて2失点(自責1)。9三振を奪う力投で遠かった1勝を自らの手で引き寄せた。打線も毎回の今季最多20安打で強力援護。12―2で西武を圧倒し、2カード連続の勝ち越しを決めた。

 悲運が続いていた左腕に、ようやく勝利の女神がほほ笑んだ。今季4度目の先発でつかんだ今季初勝利。ウイニングボールを握りしめ、上原が端正なマスクをほころばせた。  「やっと一つ勝つことができて、一つ勝つことの大変さを知りました」  昨年6月2日のオリックス戦以来となる白星。その道のりは想像以上に険しかった。今季初先発となった2日の楽天戦では5回無失点と好投したが、勝利目前で白星がスルリ。前回登板17日のソフトバンク戦では九回に味方のミスも絡んで2点を奪われ、今季初黒星を喫した。  踏ん張った。「味方のエラーで崩れると野手は責任を感じる。どうしても抑えないといけなかった」と振り返ったのが3点リードの三回。安打、四球に平沼の失策が絡んで1点を失うも、1死満塁から栗山、メヒアを連続三振に仕留めて追加点を阻止。グラブを強く叩き、感情を爆発させた。  「あまり調子が良かったわけではない」と、投じた103球のうち直球はわずか37球。フォークを軸に変化球を駆使した投球で山賊打線を7回5安打2失点(自責点1)と翻弄した。栗山監督は「素晴らしかった。絶好調じゃないときに、どうやってまとめるか。そういう成長を待っていた」と喜んだ。  2016年ドラフト1位で入団。即戦力左腕として期待されたが、昨季まで通算6勝に止まってきた。身長190センチの恵まれた体格に、50メートル走5秒7前後と抜群の身体能力。どう生かすかというテーマに常にぶつかってきた。出力が大きい分、負傷のリスクとも隣り合わせ。タフな肉体をつくるため、オフには徹底的に体を追い込んだ。  自身が一番きついと話すのが通称「尻文字トレ」。スクワットのかがんだ体勢で膝に重りを置き、ひらがなの「あ」から「ん」まで順番に尻文字を書く。途中で立ち上がることは許されず、書き終わるまで1時間ほどかかる過酷なトレーニングだ。「自分の弱いところを鍛えられるので、効果は絶大」。太ももや股関節周りをいじめて、強靱(きょうじん)な下半身をつくり上げた。  

 打線の大量援護を受けて、チームの2カード連続の勝ち越しに貢献。今後に向けて、上原は「ぼくは全力で投げていくだけです」と短い言葉に力を込めた。ドラ1の重圧に悩んでいた時の姿はもうない。その表情は自信に満ちあふれていた。 

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  ドラ1で期待されていたけど、やっとです。これからの活躍を期待しています。

  それにしても、久々に安心して見られるゲームでした。

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