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Max Hunder [クラマトルスク(ウクライナ) 21日 ロイター] - 対ロシア戦争が3年目に突入する中、ウクライナ軍の第59歩兵旅団は厳しい現実に直面している。戦うための兵力と弾薬が尽きつつあるのだ。 ある小隊長によると、開戦時に数千人規模だった旅団の兵員数は、死亡や負傷、老齢や病気による除隊が相次ぎ、残存しているのは60─70%と推定される。 ロシア軍の攻撃で多くの死傷者が出ている上、東部戦線は季節外れの気温上昇で凍土がぬかるみと化して兵士の健康を蝕み、事態は一段と悪化している。 旅団の中隊長は「天候は雨、雪、雨、雪の繰り返し。そのためインフルエンザや狭心症が広がっている。罹患した兵士は一時的に任務を離脱するが、その穴を埋めることができない。兵員不足はどこの部隊でも喫急の課題だ」と述べた。 ロシアのウクライナ侵攻から24日で丸2年。第一次世界大戦を彷彿とさせる塹壕を使った消耗戦と、何万台もの機器が投入されているハイテク無人機戦が組み合わさった今回の戦争は、現段階ではロシアが優位に立っている。 この数カ月に小規模な勝利を収めてきたロシア軍は先週末に東部ドネツク州のアブデーフカを制圧。この地域の防衛にあたっていたウクライナ第3特別強襲旅団の広報担当者は、ロシア軍が圧倒的に優勢で兵力比率は1対7だったと認めた。 ロイターはウクライナ東部と南部の1000キロに及ぶ前線のさまざまな区間で、歩兵部隊や無人機部隊、砲兵部隊の兵士や指揮官20人余りに話を聞いた。 ウクライナ軍の士気は依然として高い。しかしゼレンスキー大統領の要請にもかかわらず西側諸国からの軍事支援が鈍っているため、規模と補給能力で上回るロシア軍を食い止めるのは難しいという。 第59歩兵旅団の別の指揮官は、5人から7人のロシア部隊による執拗な攻撃について、襲撃は1日に最大10回に達し、「1つか2つの守備陣地が1日中こうした攻撃を防いでいると、兵士たちは疲弊してくる。兵器は壊れる。弾薬や兵器の補充ができなければどうなるのかは明らかだ」と語った。 ウクライナのハブリロフ国防次官はロイターの取材に書面で回答、ウクライナ側は大砲の弾薬とロケット弾の不足で守勢に立たされており、ロシアは幾つかの前線で攻撃を強める見通しだと述べた。「必要な軍事援助がさらに遅れるようなら、前線の状況はさらに困難になる可能性がある」と警戒する。
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欧米の軍事支援の遅れによる兵器砲弾不足で、ロシア軍有利は悲しい。
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