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中国各地で広がる抗議活動は、習近平国家主席のおひざ元である北京市にまで及んだ。習政権は感染拡大を効果的に封じ込めているとして、「ゼロコロナ」政策を自賛してきたが、対策長期化で庶民の不満を抑え切れず、一部は習氏の「退陣」まで要求。10月に3期目入りを果たしたばかりの習氏は看板政策で自縄自縛に陥り、対応を誤れば抗議がさらに燃え上がりかねない状況にある。 「自由がほしい!」 北京中心部では27日夜、抗議の意思を示す白い紙を持った人々が声を上げた。習政権はこれまで、抗議活動を強権で封殺してきた。特に警備体制が厳しい北京での抗議は極めて異例となる。 抗議のきっかけは、新疆(しんきょう)ウイグル自治区ウルムチ市で24日に起きた住宅火災だ。封鎖措置で消火活動が遅れたとみられ、10人が死亡。その後に同市内で大規模な抗議活動が起き、上海市や湖北省武漢市、四川省成都市、陝西(せんせい)省西安市などに拡大した。上海では参加者の一部が「習近平退陣」などと声を上げた。 行き過ぎた防疫措置で病人の搬送に時間がかかり、手遅れになるといった事態が各地で起きており、ゼロコロナ政策に苦しむ庶民の怒りに火が付いた。習氏の母校で北京の名門、清華大など各地の大学でも抗議活動が行われたもようだ。 北京でも今月に入って感染拡大が続いており、封鎖された居住地域が多い。出勤や通学も制限されて市中心部でも人通りは少なく、飲食店も休業を余儀なくされている。 習政権は今月前半、庶民の不満の高まりを受けて防疫対策を部分的に緩和したが、感染拡大に歯止めがかからなくなった。ゼロコロナ政策の堅持を命じられた当局は泥縄式に防疫措置を強化しており、ちぐはぐな対応に庶民はいらだっている。 当局は抗議の広がりに神経をとがらせる。政府は感染対策として封鎖措置を長期間行わないよう指示し、抗議が起きた武漢では封鎖措置が相次いで解除されたという情報もある。 北京では28日夜にも抗議の呼び掛けが交流サイト(SNS)であったが、現地では警察車両が出動して厳戒態勢が敷かれたもようだ。当局は、不満を抱く庶民の「ガス抜き」の意味合いもあってか、週末の抗議活動を前にある程度様子見の構えをみせたが、異例の政権批判まで飛び出したことで、徹底的な抗議封じ込めに転じた可能性がある。 (北京 三塚聖平)
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力で抑え込むしかできない醜すぎる習政権は、人心が離れ、終わりでしょうか。
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