葉梨康弘法相が、死刑執行を命じる法相の職務に触れ「地味な役職」などと発言したことを受け、死刑制度に詳しい専門家や人権団体、法務省内からも批判の声が上がった。
葉梨法相は9日夜のパーティーで「朝、死刑のはんこを押す。昼のニュースのトップになるのはそういう時だけという地味な役職」などと語った。
死刑制度に関わる著作があり、元裁判官の森炎(もりほのお)弁護士は「法務省の職務を軽んじたあり得ない発言だ。省内の職員のモチベーションも下げただろうし、司法に関わるあらゆる人の反感を買ったことだろう」と指摘。日本の死刑は確定から執行まで長い期間を取っているのが特徴だとし、「そこには死刑囚自身に死や罪と向き合ってもらう『しょく罪』という重要な意味が込められている。執行に関わる人が『地味な役職』と発言したのは非常に残念で、日本の死刑制度に込められた意味を認識しているとは到底思えない」と述べた。
また、人権団体「アムネスティ・インターナショナル日本」の中川英明事務局長は「死刑のはんこを押すということは、人間の生存権を奪うことを意味する。究極の人権侵害のはずだが、そのことをどう考えているのか」と非難。死刑廃止国が増える中で許しがたい発言だとしつつ、「歴代法相は執行の度に『慎重に検討』と繰り返してきたが、今回の失言で、それが口だけだったことが分かった」と語った。
法務省内部からも「死刑は刑罰とはいえ、人の命を絶つ。法相が、死刑制度を軽々しく語ることがあってはならない」との声が聞かれた。【山本将克、加藤佑輔】
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法務大臣は、よほど閑職なのでしょうか。個人的には死刑廃止ですが。
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