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【ニューヨーク=平田雄介】ロシアのラブロフ外相は28日、国連総会一般討論で演説し、ウクライナのゼレンスキー大統領が提唱する和平案への「代替案を無視するのは無意味だ」と訴えた。中国とブラジルによる和平案を評価しない欧米諸国を批判し、ロシアは検討対象とする姿勢をみせた。 ラブロフ氏は演説で、「核保有国(のロシア)と戦って勝利を得ようとするのは危険かつ無意味だ」と主張。ゼレンスキー氏が示す和平案「平和の公式」について、「悪評高く、これに基づく交渉への代替案はないと誓う西側諸国には道理がない」と非難した。 演説後の記者会見では、中国とブラジルの和平案が「どのように機能するのか具体的に知りたい」とし、その内容が「紛争の現実に裏打ちされていることが重要だ」と語った。国連外交筋は、露軍によるウクライナ占領地の「割譲を迫った」に等しいとみる。 中国とブラジルの和平案は、戦闘を激化させない政治解決をうたうもので、ウクライナ軍による領土奪還を事実上、否定する内容。露軍の撤退を求める記述もなく、ゼレンスキー氏は25日の一般討論でも「決して受け入れない」と拒絶している。 だが、中国の王毅共産党政治局員兼外相は28日、ラブロフ氏に先立つ一般討論で、中国は「建設的な役割を果たし、調停に関与し、平和のための協議を推進する」と演説。中国が27日に南半球を中心とした新興・途上国グローバルサウス(GS)の一部と発表した和平案支持の共同声明にはメキシコも加わったことで、支持は計11カ国となった。 ゼレンスキー氏の平和の公式に基づきスイスが主催した「世界平和サミット」の共同声明に署名した国と地域機構は日米やウクライナを含む95。ただ、GSの署名国は少ない。 中国とブラジルは独自の和平案を支持する11カ国と「平和フレンズ(友好国)」と名乗るグループを結成し、GSの支持拡大を図る方向だ。
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武力で占領した地域をそのままの和平案は受け入れられないでしょう。今後も、尖閣諸島、台湾、南シナ海などすべてが武力のある国の占領地となります。
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