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文部科学省は30日、令和4年度から高校で使用される教科書(主に1年生用)の検定結果を公表した。今回は学習指導要領改訂に伴う大幅な科目再編を受け、対象の多くが新科目の教科書となった。世界史と日本史を統合した必修科目「歴史総合」では、大半が「慰安婦」を取り上げるなど一部で自虐的な傾向が強まった。一方、地理が必修化された「地理総合」などで、北方領土や竹島、尖閣諸島について、全社が「固有の領土」と表記した。 検定では全298点が申請され、歴史総合で基本的な教科書の要件を満たしていないとして不合格となったジャパンアーカイブズなど2点を除く296点が合格した。商業など専門教科を除く検定意見の総数は9549件に上った。 合格した教科書のうち、歴史総合では慰安婦を取り上げた割合の多さが目立った。前回は世界史と日本史計27点中11点だったが、今回は歴史総合12点中9点に上った。うち清水書院と実教出版は資料からの引用を含め、「いわゆる『従軍慰安婦』」などと記載。「従軍」を使った呼称への批判は強く、現在も議論となっている。 北方領土、竹島、尖閣諸島に関する記述をめぐっては、新指導要領に新科目の「地理総合」「公共」(公民科に新設)で「固有の領土」として指導するよう明記。現行本では「固有の領土」と書いていない不十分な記述も目立つ中、充実化が図られた。また、北方領土と竹島について、ロシアや韓国による「不法占拠」「占拠」などと明確に記述する教科書も多かった。 そのほか、昨年度実施の今年4月から使用される中学校教科書の検定で不合格となり、検定の再申請が出されていた歴史教科書2点の結果も公表され、うち自由社版が合格となった。
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固有の領土であれば、きちんと自国で防衛が必要だろう。