新型コロナウイルス特別措置法に基づき首都圏1都3県で発令中の緊急事態宣言について、菅義偉首相が期限を延長する方針を示したことを受け、首都圏店舗の営業時間短縮要請を受けている外食チェーン関係者からは4日、延長する根拠の提示を求める声が挙がった。東京五輪・パラリンピックでは海外客を見送る方針も伝えられるなど、需要回復の見通しは遠ざかるばかりだ。
延長方針について、居酒屋チェーン「塚田農場」を展開するエー・ピーホールディングスは「今は感染拡大を抑え込むことが重要。(予定通り解除して)数カ月後に再度、緊急事態宣言が出るという方が苦しい」と、一定の理解を示す。
ただ、期限の7日で宣言が解除されると想定し準備してきた企業も多い。
居酒屋「和民」を運営するワタミでは、8日から首都圏の80以上の休業店舗で営業の再開を計画。食材調達や従業員の手当てを進めてきた。「緊急事態宣言が延長になっても、順次、店を開けて時短営業に移行させる」(担当者)方針だ。
また、別の外食チェーンの担当者は、「時短営業で勤務が減ったアルバイト従業員が、これまでの減収分を巻き返したいと(緊急事態解除後の)勤務シフトに入りたがっているケースも多い」と打ち明ける。
宣言期間の延長方針についてある外食チェーン幹部は、「なぜ2週間なのか、飲食店の時短営業の継続がなぜ必要なのか。根拠を示してほしい」と指摘。「感染クラスターの報道を見たが本当に外食が原因なのか。感染を抑えこむために飲食店を時短営業にして、どれだけの効果が出たのか」(外食大手)と、政府・自治体の説明不足を批判する声も挙がる。
東京五輪・パラリンピック開催時の海外客受け入れ見送りの方向で調整が進むことに対しても、中華食堂「日高屋」を展開するハイデイ日高の担当者は「(見送りなら)影響は一定程度出るだろう」と懸念する。都心店舗は外国人客も多かったためだ。
また、コロナ禍前に訪日ツアー客向けの食事を提供していた飲食関係者は「海外からの観戦客を受け入れないなら、開催期間中の訪日観光客も入国させないということと同義。五輪期間中も訪日観光客需要の消失が続くのであれば、われわれ飲食店以上に旅行・ホテル業界、小売業界と影響は広く心配だ」と話した。
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宣言解除でも、飲食店の時短要請は続くだろう。静かに外食している人がほとんどでも、一部が飲食で騒ぐと、外食店すべてが悪者みたいになっている。
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