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2017年8月9日水曜日

佐川宣寿国税庁長官、就任会見見送り=異例の判断、「森友」追及懸念か

 国税庁は8日、前財務省理財局長で、7月に同庁長官に着任した佐川宣寿氏の就任会見を実施しないと発表した。

 歴代長官が就任会見で抱負を述べるのは慣例で、会見を実施しないのは極めて異例。同庁は「諸般の事情を考慮した組織の判断」と説明するにとどめ、詳しい理由を明らかにしていない。

 佐川長官は先の国会で、担当局長として学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地格安払い下げ問題について答弁。学園側との交渉経緯などを野党に追及された際、「記録は廃棄した」「確認は控える」との「ゼロ回答」を繰り返し、説明責任を果たしていないと批判を浴びた。

 同庁は就任会見を開かない代わりに、「伝統ある国税の職場で働くことを光栄に思う」とした長官コメントを文書で公表した。国税関係者は「会見を開くことで、森友問題を再び追及されるリスクを懸念したのではないか」と話した。

 同庁歴代長官の就任会見は少なくとも最近十数年は行われており、佐川氏の長官就任以来、記者クラブも再三、会見実施を申し入れていた。

 佐川氏は福島県出身で1982年に大蔵省に入省。国税庁次長、関税局長などを歴任し、7月5日付で国税庁長官に就任した。野党からは当時、「疑惑隠しに貢献した官僚が出世する構図」(小池晃共産党書記局長)と反発の声が上がった。
(時事通信)

 
 
 

 

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