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2017年10月17日火曜日

【楽天】執念リレーで下克上突破!

◆2017ローソンチケット クライマックスシリーズ パ第1S第3戦 西武―楽天(16日・メットライフドーム)

 レギュラーシーズン3位の楽天が同2位の西武を下し、日本一となった13年以来のCS最終ステージ(S)進出を決めた。

 初回にウィーラーの適時内野安打で先制。4回は相手投手の暴投で、ウィーラーが二塁から一気に生還。8回にはウィーラーと枡田のアーチ攻勢で突き放し、6投手の継投で振り切った。初戦敗戦から逆転で第1Sを突破したのはパCS初(プレーオフを除く)。楽天は17日に福岡入りし、18日からソフトバンクとの最終Sに臨む。

 今季最高の雄たけびが一塁ベンチで巻き起こった。6投手のリレーを最後は松井裕が締めくくって、福岡行きの切符を手にした。興奮冷めやらぬ様子で会見に現れた梨田監督は「おもしろかったけどね。みんな一生懸命やってくれた。シーズン中はしない継投だったけど、みんなよく応えてくれた。ブルペンもしっかり機能したし、ベンチワークもうまくいったと思う」と何度もうなずいた。

 必死のタクトだった。梨田監督はとにかく早く動いた。3安打1失点の先発・美馬を5回途中でスイッチ。3連投の左キラー・高梨を投入し、6回は10月になって評価を急上昇させた宋家豪を送り出した。7回途中にはハーマンから福山へバトンタッチ。石橋をたたいて渡るようにして、小刻みに投手リレーした。勝っても負けても明日はない。それでもブルペン担当の森山投手コーチが「あした休みをあげるから」と冗談で張りつめた空気を和ませた。

 投手陣が踏ん張り、攻撃では「1点」にこだわった。1試合で4つの送りバントを決めるのは今季最多タイ。打線が湿りがちだったシーズン終盤に試した小技が実を結び「終盤のチームが弱い時に色んな事を試せた。それが功を奏して、いい結果につながった」と納得の表情だった。

 ナインを信じた。指揮官は試合中の積極的な采配とは裏腹に、ドンと構えた。2日前の初戦で天敵・菊池に完封負けを喫しただけでなく0―10の屈辱的な大敗。「何も言ってないよ。言わなくても分かっていると思う。何度もいろいろ言うと、うるさいと言われちゃうからね」と選手に多くを語ることはなかった。

 CSが始まった07年以降、初戦黒星から連勝で最終S進出を決めたのは09年の中日以来2度目で、パでは初めてだ。突破率5%の狭き門をくぐり抜けた。8月中旬までは首位を走りながら、急失速で梨田監督の続投もレギュラーシーズン中には決まらなかった。そんな失速を挽回するかのような連勝劇。下克上日本一へ「みんなで力を合わせてやっていきます」と力を込めた。次の相手は王者ソフトバンク。イヌワシ軍団の強さを見せるときが来た。(安藤 宏太)
(スポーツ報知)

 まさか楽天が勝つとは誰も思っていなかっただろう。

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