Moto2クラスの決勝終盤から落ち始めた雨は、MotoGPクラス決勝前にはコースをフルウエットにしたものの、MotoGPクラスのスタート前には雨は上がり、決勝レースは気温25度、路面温度32度のウエットコンディションで争われた。
1コーナーにトップで進入したのは好ダッシュを見せたマルク・マルケス(ホンダ)だったが、1コーナーでややワイドとなり、その間にヨハン・ザルコ(ヤマハ)がトップに浮上。ザルコは1周目に2番手以下に1秒以上のリードを取り、序盤をリード。2番手にホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)、3番手にマルケス、ドビジオーゾが4番手に続く。
ザルコは5周目には2番手以下との差を約1秒半まで開くが、ロレンソがその差を少しずつ縮め始め、8周目には背後まで接近すると、9周目の9コーナーでロレンソがトップに浮上する。
ドビジオーゾは4周目の14コーナーでマルケスを交わして3番手に浮上したが、バックストレートエンドの最終コーナーでラインを外し、マルケスが3番手を奪取。しかし、続く5周目の4コーナーで再びドビジオーゾが3番手に浮上する。
トップに立ったロレンソは、周回ごとにザルコとの差を広げ、3番手のドビジオーゾもザルコとの差を縮めると、10周目の14コーナーでザルコを交わして2番手に浮上。ドゥカティがワンツー体制を築く。この時点でマルケスはザルコの後方、4番手につけており、ドビジオーゾがタイトルの可能性を最終戦バレンシアに残すためには、ロレンソを交わして優勝することが条件だった。
終盤に入ると、ロレンソとドビジオーゾの差が少しずつ縮まり、残り4周に入る直前の最終コーナーで、ロレンソがラインを外しワイドに。最終コーナー立ち上がりでドビジオーゾがトップに浮上する。
トップに立った後、ドビジオーゾはリードを広げ、今シーズン6勝目をマーク。タイトル争いを最終戦に持ち込むことに成功した。
ロレンソはドビジオーゾを無理に追うことなく、2位でゴールし今シーズン3回目の表彰台を獲得、ドゥカティがワンツーフィニッシュを飾った。
3位にザルコが入賞。マルケスは4位のままチェッカーを受け、完走したレースでは第6戦イタリアGP以来表彰台を逃した。
序盤から単独5番手で周回を重ねたダニ・ペドロサ(ホンダ)が5位でゴール。グリッドに向けたサイティングラップ中にマシントラブルに見舞われ、最後尾グリッドからのスタートを余儀なくされたダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)は6位まで追い上げてゴールした。
7位にバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)、8位にジャック・ミラー(ホンダ)、9位にマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)、10位にポル・エスパルガロ(KTM)が入賞。アルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)が11位、ブラドリー・スミス(KTM)が12位、スコット・レディング(ドゥカティ)が13位、エクトル・バルベラ(ドゥカティ)が14位、カル・クラッチロー(ホンダ)が15位入賞した。
マイケル・ファン・デル・マーク(ヤマハ)はMotoGPデビューレースを16位で完走。アンドレア・イアンノーネ(スズキ)が17位でチェッカーを受けた。
サム・ロウズ(アプリリア)は2度転倒を喫してリタイア。カレル・アブラハム(ドゥカティ)は9周目の4コーナーで転倒リタイア。ロリス・バズ(ドゥカティ)は6周目に7コーナーで転倒リタイア。アレックス・リンス(スズキ)は6周目の1コーナーで転倒。再スタートしたものの、9周目の14コーナーで2度目の転倒を喫し、再スタートしたが、ブラッグフラッグを振られ、ピットに戻ってリタイアとなった。
チャンピオン争いはマルケスが282ポイント、ドビジオーゾが261ポイントとなり、ふたりの差は21ポイントに縮まり、最終戦バレンシアでの決着となった。
(AOTO SPORT)
ロレンソのナイスアシスト。
最終戦の決着は楽しみ。
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