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岸田文雄首相が「異次元の少子化対策」の裏付けとなる具体的な財源確保策の結論を年末に先送りした。 昨年末の防衛増税論議に続く持ち越しで、国民の負担増に対する与党の根強い反発を考慮したとみられる。衆院解散・総選挙の時期に注目が集まる中、自民党内では選挙で争点になることを避けたのではとの見方も出ている。 31日に固まった「こども未来戦略方針」の概要は、財源に関し年末までに結論を出す方針を明記する。 首相は3月の記者会見で、少子化対策を説明した際、財源について「政策の中身を詰めなければ申し上げることは適当ではない」と述べるにとどめ、6月の経済財政運営の基本指針「骨太の方針」で倍増に向けた大枠を示すとしていた。 戦略方針には少子化対策の具体案が盛り込まれるが、財源確保策の決定は年末となる。先送りの背景には、負担増への与党の慎重論がある。26、29両日の自民党政調全体会議では、政府が財源として歳出削減などを検討していることを踏まえ、「社会保障費に切り込むのは反対だ」「『こども未来国債』を発行すればいい」との声が噴出。社会保険料の引き上げにも「許容できない」との意見が出た。 公明党も、高木陽介政調会長が29日に首相と面会し「国民に安易に追加負担を求めない」ことを訴えた。 首相は昨年末、防衛力の抜本的強化に要する財源に関し、税目と税率、増税時期を一体的に決定する方針だった。だが、与党から反対論が相次ぎ、増税時期を曖昧にして一応の決着を図った経緯がある。 与党内では先送りを受けて、「秋に解散があるかもしれない」(自民党幹部)との見方が出ている。ある閣僚は「今後、現状より内閣支持率が上がるか分からない。秋までの解散は十分あり得る」と語った。 首相には冷ややかな視線も向けられている。閣僚経験者は「負担の中身を明かさず選挙に臨むのは邪道だ。『負担隠し』と言われるくらいなら、正直な方がいい」と漏らした。
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お茶を濁して全て先送りも、財源確保は増税しかないでしょう。
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