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自民党派閥のパーティー券収入不記載問題に絡み、最大派閥の清和政策研究会(安倍派)が巨額の裏金づくりを続けていた疑いが発覚した。 岸田政権の中枢にいる同派歴代幹部が事情を知っている可能性もあり、野党からは「リクルート事件以来の大事件」との声さえ出る。求心力低迷に苦しむ岸田政権に追い打ちとなるのは必至だ。 「この場は政府の立場としてお答えしている。個々の政治団体や私の政治活動については差し控える」。1日、安倍派で「閥務」を取り仕切る事務総長を務めていた松野博一官房長官の記者会見は裏金疑惑に質問が集中したが、松野氏は事実上のノーコメントを繰り返した。 同派の裏金の総額は2022年までの5年間で1億円以上に上るとみられ、東京地検特捜部が捜査を進めている。この間の事務総長は、松野氏が19年9月から21年10月まで、その後西村康稔経済産業相が22年8月まで、高木毅自民党国対委員長が現在まで務める。 幹部らは1日、一様に「貝」となった。安倍派座長の塩谷立元総務会長は午前、「事実関係を精査する」とコメントした後、報道陣の取材を振り切った。高木氏も国会から雲隠れし、西村氏は閣議後の記者会見で「個々の政治団体の話なので答えを控えたい」と語った。 パーティー券収入の一部を払い戻すキックバックについては、塩谷氏が前日、派内で行われていたことを一時認めたが、すぐさま撤回。参院安倍派会長を務める世耕弘成参院幹事長は1日の会見で、自身がキックバックを受けたことはないか問われ、「慎重に事実関係を調査し、適切に対応させたい」と直接の回答を避けた。 政府・自民党内ではパーティー券収入不記載問題が明るみに出て以降、裏金づくりの存在がささやかれ「この件はさらに進展する」(自民関係者)との見方が広がっていた。 ある安倍派関係者は「安倍派の事務処理がずさん過ぎる」と述べつつも、「うちだけで収まる話のわけがない。他派閥もやっていることだ」と党内に疑いの目を向ける。他派閥の閣僚経験者からも「裏金というと聞こえは悪いが、パーティー券をノルマ以上に頑張って売ってくれた人にお返しするということ。悪質とまでは言えないのではないか」と同情する声が漏れる。 立憲民主党の泉健太代表は1日の会見で、「他派閥でも行われたと想像するのは当然だ」と強調。「この(臨時)国会で岸田文雄首相や自民党に説明を求める」と明言した。 「政治とカネ」の問題では、東京都江東区長選を巡り、自民党の柿沢未途前法務副大臣に対する東京地検特捜部による買収容疑での捜査も進んでいるもよう。政府関係者は「『裏金』スキームは悪質。年明け以降、捜査が本格化するだろう」との見通しを示しており、来年1月の通常国会でも自民党の政治資金の在り方が主要テーマとなる可能性がある。 党内では「これでは衆院解散などとても打てない」(中堅)との空気が大勢を占めつつある。岸田文雄首相は訪問先のドバイで「情勢を確認して答えたい」と述べるにとどめ、政府高官は「当面様子を見るしかない」とうめいた。
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他の派閥も、巨額の裏金作りでしょうか。裏金で買収の構図でしょうか。
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