ドジャースに10年7億ドル(約1022億円=契約発表時のレート)で加入した大谷翔平投手(29)が14日(日本時間15日)、本拠ドジャースタジアムで入団会見を行った。初めてドジャーブルーの背番号「17」のユニホームに袖を通し、10勝目を挙げた8月9日(同10日)以来、約4か月ぶりの取材対応で自身初のワールドシリーズ制覇への熱い思いを語った。
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大谷の戦うステージがさらに上がったことを証明する25分間だった。
これまでも日本ハム時代には「日本一」、エンゼルス時代には「世界一」を目標に掲げ、勝つことへの思いを繰り返し口にしてきた。だが、ファンや世間の注目は、大谷が勝つかよりも、前代未聞ともいえる二刀流。無謀とも言える挑戦にこれまでは多くの疑問の声も多かったのは事実だが、結果を出して証明した。
だから、報道陣としても、話題の中心は二刀流についてで、大谷としても、二刀流をこなすことが、優先事項のひとつでもあった。だが、今や二刀流でメジャーのトップ選手となり、誰もが実力を認めたからこそ、この日の会見、質疑応答の中で右肘の状態については問われたが、「二刀流」「Two Way」については一切話題が及ばなかった。来季は打者に専念するとは言え、大谷が二刀流をこなすことはもはや当然の認識になった。
メジャー3年目のシーズンを終えた20年オフ。スポーツ報知の単独インタビューの中で大谷はこんなことを言っていた。「もちろんトラウト選手くらい(当時約40億円)もらっていればプレッシャーになる金額になるのかなと思いますけど(笑い)。僕は今のところはお得な感じの選手としてやっているので」。当時は笑い話で流されたが、3年がたって、大谷は軽々と超えていった。
20年の年俸は70万ドル。来季は10年契約の総額を10分割するとちょうど100倍の7000万ドル(約102億円=契約発表日のレート)になる。立場も変わり、二刀流に挑戦する先駆者から、二刀流でチームを導くリーダーへとステップアップする。見方を変えれば責任は重大。人気球団のドジャースとあって、金額に見合わない成績だとしたら、これまで以上に厳しい声も飛ぶだろう。
3月のWBCでは頂点に立った。年齢的にも実力的にも実質的な投打の中心だった。決勝戦直前には「憧れるのはやめましょう」の名スピーチ。重圧を背負っていたからこそ、優勝を決めた瞬間にグラブも帽子も投げ捨てるほど、感情を爆発させた。大きな注目を浴び、期待を寄せられるからこそ、その中で戦う大谷の姿も楽しみだ。(MLB担当・安藤 宏太)
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責任重大も、エンゼルス以上に活躍してくれるでしょう。
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