自民党の下村博文幹事長代行の支援団体「博友会」が2013~14年、学校法人「加計学園」の秘書室長から受け取った200万円分の政治資金パーティー券の購入代金を巡り、下村氏の説明に疑問が広がっている。専門家からは制度の不備を訴える声も上がった。
「政治力や金の流れで行政がゆがめられたと疑わざるを得ない」。民進党の山井和則国対委員長は30日の党会合で、当時は下村氏が文部科学相だったことから学校法人と利害関係があったと批判した。
下村氏は29日の記者会見で計11の個人・企業が年間100万円の代金を支払ったとし、「加計学園が購入したものではない」と述べ、山井氏のような見方を否定している。これに対し、政治資金収支報告書の実務を知る国会議員の秘書は「報告書に学園の名前が出ないよう(お金の出所を)分散させたのではないか」と推測する。
政治資金規正法上、一つのパーティーで政治団体に支払った金額が20万円以下であれば個人、企業名が報告書に記載されないで済む。この議員事務所も企業向けにイベントを開く際、他の議員やメディアに代金を知られたくない場合、企業の代表者に依頼してグループ企業に代金を振り分けることがあるという。
一方、券の購入代金を集め政治団体に提供する「あっせん」を巡っては、合計額が20万円を超えると、あっせんした人の氏名などを報告書に記載する義務もある。下村氏の説明では秘書室長の行為があっせんに当たる可能性もあるものの、博友会の報告書に室長の名前はない。「どこまでが『あっせん』と言うのか不明瞭で、わざわざ記載するのは面倒」(自民党中堅議員)との声もあり、実際に記載している団体はほとんどないのが実情だ。
日大法学部の岩井奉信教授(政治学)は「あっせんか否かは、資金を受け取った政治団体の認識が重要で適用のハードルは高い。法改正で規定を厳格にすべきだ。また、パーティー券購入者の公開基準の金額を引き下げ、『名義隠し』を防ぐ必要もある」と語った。【杉本修作、真野敏幸】
(毎日新聞)
加計学園との癒着が見えておもしろい。
政治家が終わるかどうかは、有権者の判断だろう。
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