岸田文雄首相が21日、衆院3補欠選挙(28日投開票)で自民党が唯一、候補を擁立した島根1区の応援に入った。派閥の裏金事件で逆風が吹き荒れる中、立憲民主党との一騎打ち。劣勢を挽回しようと、選挙戦最初で最後の日曜日におわびの言葉を繰り返した。
松江市中心部から10キロほど離れたスーパー駐車場でマイクを握った首相。「厳しい声があることは承知している」とし、「どの政党にこの時代を託すか問われている。信頼回復のため全身全霊を傾ける」と声をからした。
街頭演説は、奥出雲町の山あいにある商業施設など計3カ所で実施。いずれも中心部から外れた場所で、陣営関係者は「“こんな所にも来てくれた”と感じてもらうのも大事」と話した。
しかし、事件の実態解明もなされておらず、陣営サイドから「首相の島根入りは逆効果」との声が上がる中での“てこ入れ”。案の定、聴衆からは「どの面を下げて来ているのか」「元々自民党を応援していたけど、もう終わり。首相が来てもマイナス」などと容赦ない声が聞かれた。黄色い声援が飛んだ前日20日の小泉進次郎元環境相の応援演説とは対照的だった。
街頭演説に先立ち、安来市の温泉旅館で開かれた「政治刷新車座対話」に出席。冒頭で党員らに頭を下げた。全国で開催している肝いり企画で、首相出席は2回目。信頼回復へ「強い覚悟で臨む」と理解を求めたが、ここでも「党員として恥ずかしい気持ちでいっぱいだ」と手厳しい声を浴びせられた首相。選挙活動に事件の影響がもろに出ているなどとして「保守王国・島根は今はない」と、王国崩壊の現実を突き付けられた。 (古野 公喜)
○…昨年4月の補選では、首相の演説直前に爆発物が投げ込まれる事件が起きており、この日の会場は物々しい警備態勢が敷かれた。松江市の会場には、開始3時間ほど前に私服、制服合わせて100人程度の警官が集結。警察犬も投入し、隅から隅まで不審物を捜索。聴衆が鉄柵で区切られた駐車場に入る際、持ち物検査に加え、金属探知機による身体検査も行われた。警備当局の心配をよそに、首相は演説終了後、聴衆側に歩み寄り、グータッチで笑顔を振りまいた。
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裏金問題で保守王国崩壊でしょうか。
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