大阪維新の会代表を務める吉村洋文大阪府知事が2025年大阪・関西万博を巡り、テレビ朝日の情報番組「モーニングショー」のコメンテーター、玉川徹氏を“出入り禁止”にすると発言した問題で、吉村氏が1日、記者団の取材に応じた。公平な報道を求めた「政治的主張」だったと強調し「政治的発言は自由にさせてほしい」と述べた。 問題となっているのは、大阪府茨木市で先月23日に開かれた大阪維新の会のタウンミーティングでの発言。吉村氏は「今批判するのはいいけど、見たいって言っても、モーニングショーは禁止、玉川徹は禁止と言うたろうかな」などと述べた。笑いを取るためか、「名前言いませんけど」と話した直後に玉川氏の名前に触れた。この様子を撮影した動画がSNSで拡散され「言論統制ではないか」「出禁にする権限などあるのか」などと批判する声が上がっている。 吉村氏は発言を事実と認め「出禁にする権限は全くない。それを前提にした発言」と釈明。万博批判は報道機関としてあるべき姿だとした上で「それが非常に偏り過ぎている。賛否両論ある中、公共の電波である以上、公平にやってもらいたいという思いを込めた政治的主張」「政治の集会で、許されるべきだと思う」と話した。 万博は大阪維新を創設した橋下徹大阪市長(当時)らが提唱。官邸への働きかけがあり、政府が誘致に動いた。準備・運営を担うのは日本国際博覧会協会(万博協会)で、吉村氏は知事として副会長に名を連ねている。 そうした立場から「言い過ぎた発言では?」との質問も飛んだ。それでも「(知事としての)公務の場では、そういうことは発言しない。政治家として参加した維新の集会での発言だった。政治的発言は自由にさせてほしい」と強弁し、発言の撤回や謝罪はしなかった。 国、大阪府・市、経済界で3等分する会場建設費は当初の1・9倍、最大2350億円にまで膨張。2億円トイレなど次々と問題が指摘され、日本維新の会の政党支持率にも影響。そうしたこともあってか、吉村氏は繰り返し「賛否両論」に言及。「日本のイベントであり、維新のイベントではない」と訴える場面もあった。 テレビ朝日広報部は吉村氏の言動について「特にお答えすることはありません」としている。 ◆吉村知事発言VTR 大阪府茨木市で開催された「維新タウンミーティングin茨木」で、吉村知事と横山英幸大阪市長が対談。1年後に控えた大阪・関西万博がテーマになり、会場に設置される約350億円の木製の大屋根(リング)について「これは凄いです。できたら絶対、多くの人がこのためだけに来るようになる」と絶賛。その上で「今、批判している、名前言いませんけど、モーニングショーの玉川徹」と実名を挙げて発言した。
≪「モーニングショー」で複数回万博開催を批判≫玉川氏は番組で、費用の上振れが続く万博を度々批判してきた。昨年11月の放送では、開催について6割以上が「不必要だ」と回答した世論調査の結果なども踏まえ「やめてもいいんじゃないか」と中止を提言。別の放送では、会場整備費と別にパビリオン「日本館」の建設費用などに800億円以上の国費負担があることが表面化したことについて「もう、状況がお笑いに近い感じになっている。さすが、大阪だなと思う。こういう話は吉本(興業)とかでやったらどうですかね」と皮肉たっぷりに話していた。
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万博開催費用の上振れ分について、すべて国費(税金)負担も、費用の見直しもなく、アホの極みでしょう。
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