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<阪神3-0巨人>◇25日◇甲子園 阪神がノーヒットノーラン献上から一夜明け、鮮やかな完封勝利でリベンジを決めた。日刊スポーツ評論家の鳥谷敬氏(42)は4回、リードを2点に広げた5番渡辺諒内野手(29)の今季1号ソロに注目。チーム、本人、さらには2軍調整中の佐藤輝明内野手(25)にも大きな影響をもたらすと予想した。【聞き手=佐井陽介】 ◇ ◇ ◇ 個人的には阪神渡辺選手の今季1号に重みを感じました。1-0の4回、先頭で巨人右腕の赤星投手から左翼ポール際の中段席まで届かせました。この1発は前夜ノーヒットノーラン献上からのリベンジに燃えるチーム、開幕から2軍生活が続いた本人、そして2軍でもがく佐藤輝明選手にも計り知れない影響を与えるだろうと予想します。 打線は2回に8番木浪選手の適時二塁打で先制していました。ただ、3回は無死一塁から3番森下選手が二ゴロ併殺打に倒れて無得点。流れをもう1度引き寄せるという意味でも、非常に価値のある本塁打だったように感じます。渡辺選手は5月15日に今季1軍初昇格したばかり。なかなかチャンスが巡ってこない中でも怠らなかった準備がこの日も報われた形です。 このアーチは2軍で汗を流す佐藤輝明選手の尻にも火をつけるはずです。 渡辺選手はいわば佐藤選手の代役。もし自分の代わりに1軍昇格した選手が活躍しなければ、佐藤選手は心のどこかで「いつかはチャンスが来るだろう」と考えてしまうかもしれません。そんな状況で渡辺選手は左投手のみならず右投手が相手でも結果を出しました。三塁守備でも堅実なプレーを継続しています。佐藤選手からすれば「右左での併用」という可能性も減らされているわけで、また一段と2軍戦に向けて目の色が変わることでしょう。 チームは2点リードの5回、1死一塁から2番中野選手に犠打を命じてまで3点目を奪いにかかりました。おそらく岡田監督は3点目をダメ押しの1点と考え、左腕井上投手との勝負で3番森下選手に分があると判断したのでしょう。森下選手の適時打で3-0とすると、終盤は7、8、9回を石井投手、岩崎投手、ゲラ投手の盤石リレーで逃げ切りました。 先発ビーズリー投手の球数は6回終了時点で89。続投は可能でしたが、岡田監督は「勝利の方程式」を選択しました。ノーヒットノーラン献上の翌日だったから余計に、「阪神らしい戦い方」でチームを落ち着かせにかかったのではないでしょうか。結果は完勝。重苦しい雰囲気を1日で消し去った、価値ある1勝となりました。(日刊スポーツ評論家)
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一打で試合の流れを変えられる本塁打や長打を今後も期待しています。
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