◇セ・リーグ 阪神6-2DeNA(2023年4月2日 京セラD)
【関本賢太郎 視点】決して“マジック”ではない。8回2死一塁から中野が二盗を決めたところで、打席途中から代打に送った原口がトドメの本塁打。面白いように打つ手がはまった。振り返れば、守備も含めて当たり前のことをしっかり積み重ねた結果の開幕3連勝だった。
大きかったのは7回の中継プレーだ。1点を返され、なお2死一、三塁。宮崎の打球は左中間フェンス上部を直撃した。跳ね返った打球を近本が捕球したところで、DeNAの三塁ベースコーチは一塁走者も生還できると判断したと思う。
左投げの近本はターンしての送球になるし、強いボールを投げることは難しい。判断は間違ってはいなかった。だが、中継に入った小幡の肩までは計算に入っていなかった。阪神は、この状況下での中継プレーをキャンプで何度も反復練習してきた。外野手は素早く中継に返す。小幡はできる限り外野に近いところで受け、本塁に投げる。準備したからこそのプレーだった。
小幡の肩を守りの軸に据えるために、中野を二塁に回した。岡田監督の構想通りに選手が動いた。中野は5回2死一塁から佐野の打球をダイビングキャッチで処理し、才木の勝利投手の権利獲得に貢献。小幡は8回にも大田の中堅方向へのゴロを深い守備位置で処理して、K・ケラーの立ち上がりを救った。
攻撃ではボールに手を出さない。守りでは無駄な四球を与えず、取れるアウトをしっかり取る。勝つためにやるべきことをシンプルにしたことが最高のスタートにつながった。 (本紙評論家)
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開幕3連勝はアレの予感でしょうか。それとも春先の珍事。
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