阪神が2023年4月13日の巨人戦(東京ドーム)でカード勝ち越しを決め、貯金4でヤクルトと同率の首位タイに浮上。岡田彰布監督の下、強固なディフェンスを中心に白星を重ねているが、心配のタネも。打撃不振により、開幕から11試合目の同戦で今季初のスタメン落ちした佐藤輝明だ。
■「打撃を作り直した方がいいと思います」
佐藤は3月31日の開幕戦・DeNA戦(京セラドーム)で2本の二塁打を放つ好スタートを切り、その後もボール球をきっちり見極めていた。開幕4試合で7四死球と高い出塁率でチームに貢献していたが、その後はボール球を振る悪癖が目立つように。三振の数が増え、打率は1割台に。スタメン落ちした13日の巨人戦は7回2死から代打で登場したが、直江大輔に2球で追い込まれると、外角低めのフォークにバットが空を切り3球三振。肩を落とし、三塁ベンチ裏に消えた。
佐藤の代わりに、「3番・三塁」でスタメン出場した渡辺諒は攻守で強烈にアピールした。4回に今季初安打となる左越えソロを放つと、守備でも魅せた。6回1死一、二塁のピンチで大城卓三の三直に横っ飛びで好捕。日本ハムからトレード移籍した27歳のプレーから執念が伝わってきた。
阪神を取材するスポーツ紙記者は「渡辺諒はバットが振れているので、スタメンで使い続けるべきでしょう。左打者の糸原健斗も三塁を守れるし、選手がいないわけではない。佐藤は本来の打撃の方を完全に見失っているように感じる。代打で結果を出すタイプではないですし、ファームで調整して打撃を作り直した方がいいと思います」と指摘する。
NPB史上唯一の左打者で新人から2年連続20本塁打をマークするなど、長距離砲として類まれな才能を持っている。岡田監督の期待も大きく、このまま精彩を欠いているわけにはいかない。ファームでの調整を含め、佐藤をどのように再生させるか。(中町顕吾)
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ファームで調整か、不振でも使い続けるか、難しい選択でしょう。
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