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2015年3月31日火曜日

<イラン核問題>イエメン空爆 主要6カ国の対応に温度差

【ローザンヌ(スイス西部)田中龍士】アラブ連合軍による空爆が続くイエメン情勢を巡り、イラン核問題の解決を目指してスイス西部ローザンヌで開かれているイランと主要6カ国の核協議に与える影響が懸念されている。空爆はイランが支援するイスラム教シーア派武装組織フーシに対し、サウジアラビアが主導して実施しており、6カ国内でも対応に温度差が表れている。

 イエメンの武装組織フーシに対してサウジが主導して行っている空爆は、今月末を期限にした「枠組み合意」を目指すイランの核協議がスイスで再開した26日に合わせたように始まった。空爆について、米、英、仏、独の4カ国は「支持」する一方で、中国は「懸念」、ロシアは「反対」を表明した。

 「核交渉は核問題だけが焦点。影響はない」。AFP通信によると、米政府高官はイエメン混乱と核交渉は別問題と強調した。ドイツのシュタインマイヤー外相は「われわれは地域問題と核交渉を分けている。10年以上にわたる交渉で初めて、包括合意が手の届くところにある。台無しにすることは望まない」と話し、協議への悪影響を否定した。空爆作戦を支援する米国と、フーシの後ろ盾とされるイランは、イエメンを巡って真っ向から対立しており、核交渉への懸念の払拭(ふっしょく)に努めた。

 米国務省によると、ケリー米国務長官とイランのザリフ外相は26日の会談で、イエメン情勢に触れた。「話題の中心は核交渉だった」というが、突っ込んだやり取りをした可能性もある。

 イエメン情勢を巡るイランへの風当たりは強い。英国は「フーシにはイランの支援があることは分かっている」(ハモンド外相)と露骨に批判。キャメロン首相も「他国はフーシの支援をやめるべきだ」と、イランのロウハニ大統領に電話で伝えた。フランスも「フーシの支援者は即座に関係を絶つことを求める」(外務省)と非難した。

 カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは、イラン専門家の話として「核交渉への影響は大したことはない。イランは空爆作戦に大きく反応しないだろう。核交渉で合意すれば、それが地域での影響力拡大につながる」との見方を紹介した。
(毎日新聞)
 中東の新たな紛争が始まっています。
 サウジアラビアのイエメン空爆は、イエメンを舞台にしての、サウジアラビアとイランの戦いのように見えます。イスラム教のスンニ派とシーア派の戦いでもあります。

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