政府は、新型コロナウイルス感染が急拡大する東京都への「まん延防止等重点措置」適用にかじを切った。
既に大阪、兵庫、宮城の3府県に適用しているが、今後対象地域が次々に増える可能性もある。政府は3回目の緊急事態宣言には慎重だが、各地で新規感染者が増え、リバウンド(感染再拡大)への懸念が強まっている。
「まん延防止対策は強力だ」。菅義偉首相は8日夜、記者団からさらに強い対策を講じるべきではないかと問われ、こう反論。都に対する緊急宣言解除からわずか2週間余りでまん延防止措置を適用することに関しては「感染者数が増えて(東京が)要請してきた」と語った。
東京都の小池百合子知事は8日、政府に適用を要請。京都府も近く要請する方針を表明するなど、自治体側の動きが加速している。背景には変異ウイルスの流行があるとみられる。
小池氏は記者団に「東京もいつ大阪のような状況になってもおかしくない」と述べ、強い危機感を示した。
東京都では緊急事態宣言が3月21日をもって解除された。8日の都内の新規感染者数は545人で、2日連続で500人を超えた。同日開かれた都のモニタリング会議で出席者の一人は「爆発的な感染拡大」への危惧を示し、「変異株の感染者が著しく増加している」と指摘した。
もっとも、まん延防止措置は、都道府県単位を対象とする緊急宣言と違い、市区町村単位など地域を絞って対策を講じる。同じ生活圏でも対象外となれば対策に差が生じる。先の緊急宣言では、通勤圏などを考慮して首都圏1都3県が一体的に扱われたが、今回、都内の一部地域のみが対象となれば効果はより限定的となりそうだ。
変異ウイルスが流行すれば緊急宣言が視野に入るが、政府内には「現状では国民に我慢を強いる緊急宣言を出す状況ではない」(高官)との意見がある。
こうした政府対応に、立憲民主党幹部は「絶対に緊急事態宣言は出したくない政権だ。全国でまん延防止措置だらけになる」と指摘。国民民主党の玉木雄一郎代表は記者会見で「緊急事態宣言を出す方が効果がある」と述べ、政府に対しより強い対応を求めた。
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効果がない緩い対策をいつまで続けるのだろうか。
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