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日本人女性初のプロクライマーで、スポーツクライミングの解説を務める尾川とも子氏(46)が13日までに自身のX(旧ツイッター)を更新。森秋彩(あい、20=茨城県連盟)が4位となったパリ五輪女子複合で、セッティングを巡りネット上で議論となっていることを受けて、丁寧に解説した。 世界ランキング3位の森は後半の得意のリードで全体1位の96・1点をマークするも、前半のボルダーの第1課題でスタート直上のホールドをつかむことができず0点に終わったことが響き、惜しくもメダルを逃した。 第1課題のセッティングについては、1メートル54という低身長が響いたことからネット上で疑問の声が続出した。一部のネット記事が“イジメ”という声を取り上げたことを受け、尾川氏は「欧米の森イジメと言ってますが、そもそもクライマーの仲間意識からしたら、欧米クライマーが森選手をイジメる理由がわからないし無いと思う リーチな課題を作って背の低いクライマーをイジメで楽しい、メダルを取られせない、なんてクライマーなら思わないと思うけどな」と私見を投稿。 そして、「不公平をどう見るか?問題の第1課題は低身長の森が不利にみえる。しかし第3課題は高身長のマッケンジーは足が畳めない。女子準決勝、南アフリカのマクエイバーはほとんどワールドカップに出ていないが、難易度は考慮されず0点」と画像などを用いて指摘。「特定の選手(森)を狙ってその人を登らせないようにセットするわけがないといいたい。日本人セッターも入っているし、実際3課題目は低身長が有利な課題となった」と続け、低身長が不利とは一概に言えないと説明した。 尾川氏によると「低身長選手がスタートできない課題は何度かあり今回初でない」という。「特定の国や選手を落とすためのイジメ・差別課題でない」「ジャンプなど、低身長で不利、高身長で有利な動きもあれば、狭ければ低身長で有利、高身長で不利なこともある」と何度も説明するも、納得しない一部ユーザーから誹謗中傷が届いたようで、尾川氏が「なぜ私に誹謗中傷が来るのか理解しかねます‥。森選手を応援してると言った上で、フラットに解説してます。まじでこれ以上きたら弁護士と相談します」と投稿する事態に。 自身は身長1メートル59という尾川氏は「観戦する皆さんは、身長差があるので選手は不幸だと思われているようですが、実は選手側や経験者はそれを乗り越えて頑張ろうと言うのが面白くてやっており、皆さんが身長別にした方がよいとおっしゃっていますが、そんなことをしたところで選手は幸せになれない、そこに認識の違いがあると思います」と選手の思いを代弁。そして「選手やセッター、運営は全力を尽くしました。とても讃えたいです」と五輪に出場した選手やスタッフ、運営へねぎらいの言葉を送りつつ、「私も知恵を絞って皆さんにご理解いただけるように全て出し切って数日解説しました。しかし理解ができない方がいることもわかりました。これからもスポーツクライミングを楽しく応援してくれることを願います」と思いをつづった。 尾川氏は早大在学時の2000年からクライミングを始め、競技歴3年でアジアのトップクライマーとなり、08年に日本人女性初となる難度V12を達成。12年に世界で女性初となるV14を達成し、「ゴールデン・ピトン賞」を日本人女性で初受賞した。
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結果的に身長差が影響したとすれば、イジメや差別と同じ。次回からは、想定身長を低めにして、最初のホールドの設置が必要でしょう。
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