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福岡・博多と韓国・釜山を結ぶ高速船「クイーンビートル」(QB)が浸水を隠して3カ月以上運航されていた問題で、「JR九州高速船」(福岡市)は13日からQBを運休した。再開のめどは立っておらず、お盆休みに入ってから突然のキャンセルを強いられた利用客らから怒りや戸惑いの声が上がった。 博多港国際ターミナル(福岡市博多区)のQBの受付窓口には13日、「当面の間、運休とさせていただきます」との案内が張られていた。 親会社のJR九州によると、運休で13日~9月末の予約が取り消された人は計約1万3000人。順次、連絡し、支払い済みの運賃を返金するほか、「サポート代」として片道分で1人当たり1万~2万円を支払うという。 「命を預かる交通機関でこうもずさんなのは恐ろしい。ありえない」。9月に予約していたが取り消された北海道函館市の大学生(21)は憤る。研究と観光を兼ねた旅行で、安価に済むよう綿密な計画を立てていたが「結果的に出費はかさみ、台無しだ。会社に電話してもつながらず、補償も十分ではない」と話し、会社の体質改善を求めた。 返金手続きに訪れたポーランド人の女性は「船で韓国に渡るのを楽しみにしていたのでショック」と表情を曇らせ、不正について「残念だ」と話した。 SNS(ネット交流サービス)でも批判の声が上がっている。X(ツイッター)では「急に運休になると困る」「乗客の命を何だと思ってるんだろうか。悪質にも程がある」「二度と乗りたくない」などの書き込みが相次いだ。 JR九州によると、JR九州高速船は2月にQBの浸水を把握したが、法令で義務づけられた検査や修理をせず、5月まで国土交通省への報告も怠っていた。浸水を感知する警報センサーの位置をずらしたり、浸水に関するデータを改ざんしたりして運航を継続し、その間の乗客は約5万5000人だった。 JR九州は13日、JR九州高速船の田中渉社長を交代させる人事を発表し「皆さまに多大なご心配をおかけすることを深くおわびします」などとコメントを出した。事実上の更迭とみられ、後任にはJR九州エンジニアリング経営企画部長の大羽健司氏を充てる。14日に福岡市内で記者会見を開き、今回の経緯を説明するという。 QBは釜山と福岡を約3時間40分で結び、定員は約500人。【長岡健太郎、平川昌範】
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トップの指示で浸水の事実を隠蔽して、人命優先を無視して営業を続けたことは、悪質でしょう。
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