南海トラフ地震への注意を呼びかける初の「臨時情報(巨大地震注意)」が発表されたことを受け、対象となった地域では9日も、自治体などが警戒を続けた。観光地では宿泊予約のキャンセルが相次いでおり、帰省などで人の移動が増えるお盆休みを前に、各地に影響が広がっている。
ツアー中止
「こんぴらさん」で親しまれる金刀比羅宮がある香川県琴平町の旅館「ことひら温泉 琴参閣」では、今月10~17日に入っていた計50室ほどの予約がキャンセルされた。高木将暢営業部長は「今年は予約が順調だっただけに残念だ」と話す。
また、和歌山県白浜町や宮崎県日南市は、地震が発生するとまもなく津波が到達する恐れがあるなどとして、海水浴場を閉鎖した。
旅行会社や交通機関も対応に追われた。旅行ツアーを企画する「クラブツーリズム」は、臨時情報の対象地域のうち、関東から九州の沿岸部などに限り、10~15日に宿泊を伴うツアーの中止を決めた。JR各社は、8日以降の切符を予約・購入した人に対し、手数料を取らずに予約の変更や払い戻しに応じている。
一方、高知市では9日、夏の風物詩となっている第71回よさこい祭りが開幕した。安全対策を徹底した上で予定通りに開催するものの、参加予定だった188チームのうち、4チームが辞退したという。
購入制限
防災グッズや非常食などをそろえるホームセンターでは、午前中から商品を求めて多くの客が訪れた。
大阪市福島区の「コーナン福島大開店」では、携帯用トイレや生活用品などをまとめた防災バッグが次々と売れ、従業員が陳列棚の補充に追われた。同店の担当者は「モバイルバッテリーなども売れている。必要な商品を置けるように最大限の努力をする」と話す。
ただ、防災用品などが品薄になる店も出ている。
三重県桑名市の「カインズ桑名店」では8日以降、来客数が通常の2~3倍に増え、飲料水やカセットボンベなどが品切れとなった。同市に住む宮本哲也さん(64)は「洋服だんすの転倒防止のポールを買いたかったが品切れだった」と話した。
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命を守るために、備えと2階で就寝、避難経路の確認が必要でしょう。
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