<パリオリンピック(五輪):ボクシング>◇9日(日本時間10日)◇女子66キロ級◇決勝◇ローランギャロス 【パリ=木下淳】性別を巡る騒動渦中のボクシング女子、イマネ・ヘリフ(25=アルジェリア)が金メダルを獲得した。決勝で昨年の世界選手権女王、中国の楊柳(ヤン・リウ=32)を圧倒。5-0の判定勝ちで頂点に立った。優勝が決まると、リング上で敬礼ポーズをして勝ち名乗りを受け、コーチに肩車されて場内をウイニングランした。 ともに178センチの長身。体格は同じだが、試合はヘリフが序盤からポイントを重ねる。1回、2回ともに5人の審判全員が10-9でヘリフを優勢と判定。3回も被弾はあったが、全員10-9の完勝劇だった。準決勝でタイの選手を破った後、ヘリフは「金メダルを目指したい。ファイナルでも見事なパフォーマンスを見せたい。私の才能を披露したい。実際、私には才能がある」などと、世界各国からペンだけで150人前後の記者が殺到した取材エリアで話していた。 テニス全仏オープンが行われるスタッド・ローランギャロスの特設リング。アルジェリア国旗を掲げた観客で満員となり、ヘリフの判定勝ちがアナウンスされると、大歓声に包まれた。応援もほぼヘリフに向けられたものだった。 2023年に開かれた世界選手権でヘリフは、主催する国際ボクシング協会(IBA)による「詳細不明の性」に関する検査で「失格」処分を受けた。女子57キロ級の林郁■(リン・ユーティン=台湾)も同じ理由で失格となっていた。 今大会の2回戦では、相手のアンジェラ・カリニ(イタリア)が圧倒的な力の差を感じたのか、開始46秒で棄権。BBCスポーツによると「鼻に強い痛みを感じた。自分の命も守らなければならなかった」と世界的な総合スポーツの祭典で話したことで、大きな騒動に発展した。 準決勝の後には、性別に関する指摘や誹謗(ひぼう)中傷について問われ「気にしていない。論争の中で何かを言われることを私は求めていない。相手と同じレベルで競技し、同じ人間性を見せることを目指している」と語っていた。 問題を巡っては、IBAのクレムレフ会長(ロシア)が前日5日にオンラインで会見し、ヘリフと林のテストステロン値が男性並みに高いとして「男性」と断言。昨年の世界選手権での性別適格検査で不合格とした理由を強調した。 国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は「女性として生まれ育ち、パスポートも女性と記されている」と反論していた。 林も決勝に進んでおり、翌10日に金メダルを懸けてリングに登場する。 ※■は女ヘンに亭
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選手の非難ではなく、IOCのルールが問題でしょう。
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