(セ・リーグ、ヤクルト6-3阪神、15回戦、阪神8勝6敗1分、22日、神宮) プロ野球の後半戦が開幕し、阪神はヤクルトに3―6で敗れた。岡田彰布監督(65)は、九回1死一、二塁で右越えの打球で三進止まりだった二走・大山悠輔内野手(28)の状況判断ミスを一刀両断した。守備でもミスが出て、2位・広島にゲーム差なしと迫られた。こんなことでは先が思いやられる…。
信じられへん! 後半戦開幕を託した青柳が一回に牽制(けんせい)悪送球から失点し、5回5失点の背信投球。守ってもバント処理で三塁カバーがおらず、進塁を許してしまう…。それよりも岡田監督が開口一番に「疲れるわ。あきれて」と怒りをにじませたのは、九回の二走・大山の状況判断ミスだ。
「首位にいてるチームが、こんな貯金つくってるチームが、まだそんなことするんやもんな。普通にやっとけばええのにのう」
指揮官が指摘したのは、3-6で迎えた九回1死一、二塁の場面。梅野の打球は右翼手・丸山和の頭上を越えた。当然、二走の大山は本塁に生還していると思ったが、三塁に止まっていた姿に目を疑った。
「完璧に勝ちゲームやで! 3点差で一、二塁で、タッチアップ初めて見たわ。びっくりしたわ、俺」
大山は一度はハーフウェイに出たが、捕球されそうになって慌てて二塁に引き返した。だが、帰塁する途中で打球が頭を越え、再び三塁へ。だから生還できなかった。大山が三塁に止まったことで、一走・佐藤輝も二塁までしか進めず、本来なら二塁にいけたであろう梅野の打球は単打になった。大山の記録には残らないミスがなければ、2点差でなおも1死二、三塁。そのまま一気に試合をひっくり返せたというのが、虎将の言い分だ。
「3点差でタッチアップしてどないすんの、ハーフウェイやろ。はあ、だからお前、2点差なって1死二塁、三塁よ。そんなん、全然違うよ、次、代打行くもんも」
結局、1死満塁で代打・原口は空振り三振に。続く代打・渡辺諒も二飛に倒れて敗れた。
大山は7月8日のヤクルト戦(甲子園)でも状況判断ミスがあった。同点の六回1死一、三塁でミエセスの中飛で、二走として三塁にスタート。三走・ノイジーが生還する前に三塁でアウトとなり、得点が認められず、チームは2-3で敗れた。あれから半月。またもチームの反撃ムードに水を差した。
さらに五回の守備では、三塁線への犠打を梅野が処理したが、三塁のベースカバーに誰も行かずに三進を許し、直後に村上に2ランを被弾。攻守で手痛いミスが続いた。2位・広島が勝ってゲーム差はゼロに。勝率3厘差で首位を守ったが、後半戦が始まっていきなり6月26日以来の陥落の危機だ。
「普通のことがでけへんもんなあ。バント処理にしても、なあ。(三)塁空いてたら、行かなあかんやろ。そんなのは教えることじゃないよなあ。こんなの惜しかったで終わったら…」
野球は打って、投げるだけじゃない。再出発を期した後半戦の初戦。岡田監督の嘆きは最後まで止まらなかった。(三木建次)
■青柳にも苦言「逆戻りやなあ」 岡田監督が後半戦〝開幕投手〟を任せた青柳へ苦言を呈した。一回無死一塁で牽制(けんせい)が悪送球となり、走者は三進してピンチを広げた。その後1死三塁から失点し、「0点やんか。なんで、あんな牽制(けんせい)を投げるんやろ。(本来は)村上のあれ(左邪飛)でチェンジや」とピシャリ。制球も甘く、「コントロールが全然やもんなあ。真ん中ばっかりやもんな。逆戻りやなあ」と首をひねった。
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勢いが感じられない。
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