あらためてコロナ下で感染を最小限にとどめながらレギュラーシーズンを戦う難しさが浮き彫りとなった。
日本ハムは新型コロナウイルスの感染者が計13人(5日現在)にまで拡大。2日の西武戦、3日からのロッテ3連戦が中止となり、札幌市保健所の指示を受けて公式戦期間中ではプロ野球で初となる活動停止となった。
球団は4月30日に最初の感染者3人が判明した後、1軍の首脳陣、選手、スタッフ全員に対し、短時間で結果が出るスマートアンプ法のPCR検査を実施。全員陰性の判定となったことで、4月30日、5月1日両日の西武戦を開催した。そこで一部の陽性者の特定はできたものの、一度は陰性判定されていた選手、首脳陣が別のPCR検査で陽性判定を受け、結果的にチームから多数の感染者が出る事態となった。
川村浩二球団社長兼オーナー代行は「検査の精度はどこまでいっても100%はないということ。精度が高い検査は時間がかかり、短時間で判明するものは精度に若干難がある。悩ましい部分である」と説明した。短時間で検査結果が出るスマートアンプ法のPCR検査は40~50分で判明し、最初の陽性者特定にも有効だった。しかし、精度が高くなかったために全ての陽性者を最初の検査で特定できなかったという課題も残った。
日本ハムは遠征先での外出自粛など徹底して感染防止に努めてきた。PCR検査もNPB規定の月1回に加え、球団独自にさらに1回追加して月2回検査を行ってきたが、集団感染は防げなかった。感染力の高い変異株が猛威を振るう中、今後はさらなる感染対策の強化を迫られる。今回判明した陽性者の中には無症状もいた。これを今後のスポーツ界の教訓とし、疑わしい場合は感染を拡大させないためにも精度の高いPCR検査は不可欠。全員が陰性と判定されるまでは一度立ち止まって試合を中止とする判断も必要になってくるだろう。 (記者コラム・東尾 洋樹)
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変異種によりプロ野球開催の危機だろう。
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