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政府は、新型コロナウイルス対策として発令した3度目の緊急事態宣言が「人流の抑制」に一定の効果を上げたとみている。それでも、感染力が強い変異ウイルスと、国民の間に広がる「コロナ疲れ」が響き、宣言延長に追い込まれた。手詰まり感を打開しようと、高齢者向けのワクチン接種に望みをつないでいる。
「人出は明らかに減少傾向にあり、宣言の効果は出ています」。5日夕、首相公邸。菅首相は関係閣僚とともに、西村経済再生相の説明にじっと耳を傾けた。
今回の宣言は発令期間が17日間にとどまる。対策の効果が出るのに2週間は必要とされ、「期間が短すぎる」(政府高官)ことは織り込み済みだった。その代わりに、幅広い業種への休業要請という思い切った措置を取り、行楽や帰省などによる大型連休中の人出を抑えることを狙った。
しかし、期待したほど感染者数は減らなかった。延長すべきかどうか、政府内の意見は分かれた。5日の関係閣僚による協議では、西村氏が延長を訴えた。「まだまだやれることがある」とみる西村氏は、より強力な対策も辞さない腹づもりだった。これに対し、複数の閣僚が「このまま宣言を続けたら事業者は厳しい。悲鳴を上げている」と口々に反論し、方針決定は持ち越しとなった。
首相が悩んだ末に出した結論は、これまでの対策を一部緩和する一方で、宣言を延長するという「折衷案」だった。
宣言を延長して、どれほど感染者数を減らせるか確証はない。対策を一部緩めたことで人の流れが増え、かえって感染者数が増える「リバウンド」のおそれすらある。「頭が痛いところだ」。首相は苦しい胸のうちを周囲に吐露した。
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もっと厳しい強力な対策と十分な補償でこの難局を乗り切るしかないだろう。またしても政府のダメな対策で、感染拡大を加速させる。
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