◇交流戦 阪神3-0西武(2024年6月9日 甲子園)
惜しかった~!阪神は9日、西武に3―0で快勝し、今季2度目の同一カード3連勝で2位に浮上した。先発の才木浩人投手(25)が8回1死まで無安打の快投で両リーグ単独トップとなる7勝目(1敗)。球団では04年の井川慶以来20年ぶり、甲子園での達成なら92年の湯舟敏郎以来32年ぶりのノーヒットノーランは「あと5人」で達成ならず。それでも、ローテーションの若き柱が、チームの再上昇を告げる白星を手にした。
握った右拳には、窮地を乗り越えた喜びと、快挙を逃した悔しさが入り交じった。8回2死一、三塁で奥村を二飛に仕留めた才木は、小さく吠(ほ)えた。
「悔しい。チャンスはなかなかないし、こういう展開で試合を進められたし。(安打は)風で流されたのでしょうがない。その後、しっかり切り替えられたので良かった」
7回90球を投げて西武打線を無安打で圧倒。裏の攻撃で待望の援護点をもらい、ノーヒットノーランへ期待が膨らんだ。しかし、8回1死から代打・山野辺の放った右翼ポール際への打球は風にも乗ってフェンス直撃の三塁打。球場内に落胆の空気も漂う中で、その後のピンチも断ち切った。足がつった影響で今季3度目の完封もお預けとなったが、8回1安打無失点、9奪三振と、先発の柱の役割を十分過ぎるほど果たしてみせた。
「真っすぐが良かった。思ったより凄く体が動いていたので、出力も出ていた」
オフに敢行した4キロ増の肉体改造に投球フォームが追いつかず、春季キャンプから不調を自覚していた直球がここにきて復調してきた。今季精度の上がったスライダー、カーブ、宝刀のフォークを駆使した“無双ピッチ”に底は見えず5月19日のヤクルト戦の2回から29回1/3を連続で無失点。両リーグ単独トップの7勝目で、防御率もリーグ2位の1・19まで良化した。
開幕から、この日も含めて登板11試合は全て日曜日のデーゲーム。呼吸法や姿勢など普段から独自の調整法に取り組んでいる右腕は特別な“昼対策”について問われると「いや~、特にないですね」と首を振る。しかし、昼夜問わず周辺環境によってパフォーマンスに差が出ないよう、普段から睡眠や起床時間などに気を配る“不変のリズム”が存在している。「昨年までも、デーゲームに慣れないといけないので朝起きる時間は変えていない。日によって変わらないようにしている」。
“未遂”に終わり、お立ち台の第一声でも「悔しいっす」と苦笑い。そのノーヒッターは背番号35の中ではっきりと目指せるものに変わった。「また次、こういうチャンスというかノーノーをできるようなピッチングを頑張りたい」。見える高みがある限り、才木の進化は止まらない。(遠藤 礼)
▼阪神・梅野(才木について)偏らずいろんな球を使いながら、いつも通り本当に良い球。真っすぐも序盤良かったので、相手も狙ってくるのを分かっていましたけど、いける時にいって引く時に引く、そのバランスが今日はできた。
《零封勝利12球団最多の11度目》阪神のカード3連戦全勝は、4月19~21日の中日戦以来の今季2度目となった。また、零封勝利は才木が3度目完封の6月2日ロッテ戦以来で、12球団最多の11度目。シーズン18度だった昨季の11度目零封は72試合目。今季は59試合目で13試合早い。
**************************************************************
ノーノー残念も、森下取れるだろー 。
0 件のコメント:
コメントを投稿