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首都圏に対する緊急事態宣言の再発令で、新型コロナウイルスの感染拡大は抑制できるのか。専門家の間では、政府が想定する1カ月程度の期間で宣言解除の水準まで感染者数を減らすのは困難との見方が根強い。飲食店の営業時間短縮だけでは不十分で、人との接触を削減するため、移動制限などのより強い対策を求める声もある。 厚生労働省に助言する専門家組織は6日の会合で、1人の感染者がうつす平均人数を示す「実効再生産数」が、首都圏で「1」を上回る拡大傾向が続いているとのデータを提示。座長の脇田隆字(たかじ)・国立感染症研究所長は「首都圏では対策が不十分」と指摘した。 緊急事態宣言に伴う規制は、飲食店の営業時間を現状の午後10時から同8時に前倒しすることが柱で、感染状況の指標を「ステージ3」相当に抑えることが宣言解除の目安とされる。東京では1日当たりの感染者数が500人を下回る水準だ。 ただ、西浦博・京都大教授(感染症疫学)がこの日の会合に提出したシミュレーションによると、飲食店の時短営業などの対策では、東京の実効再生産数は現状の1・1から最大でも10%減の0・99までしか下がらず、2月末に予測される感染者数は約1300人とほぼ横ばいだった。 一方、感染抑制のために35%減の0・72まで下げることができれば、2月25日には「ステージ3」の水準から、さらに「ステージ2」の目安となる100人を下回る。 達成には飲食店対策に加え、不要不急の外出自粛など昨年4~5月の1回目の宣言時に近い厳しい対策が求められるという。 西浦氏は会合後、「(規制は)できるだけ強いものを短い期間で出すのが定石。感染者数が多い状態で終われば終わるほど、より早く次の山が来ることになる」と危機感を示した。 同組織メンバーの釜萢敏(かまやち・さとし)・日本医師会常任理事も「飲食だけを抑えれば、うまくいくわけではないというのが共通認識。1カ月半、2カ月ぐらいの期間をみなければいけないのではないか」と推測。「感染地域をまたいだ人の出入りをどのぐらい抑えられるかがポイントになる」と強調した。
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危機感を持って不要不急の外出自粛が求められるも、緩んで行動変容は難しいだろう。中途半端にやるよりも、厳しい対策で短期間で収束してもらいたい。
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