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新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府が東京や埼玉など4都県を対象に出した緊急事態宣言では、テレワークで出勤者を7割削減するという目標も盛り込まれた。多くの企業が出勤自粛を進める見通しだが、自粛を呼びかける側である自治体の公務員が十分にテレワークができていない実態がある。窓口業務やコロナ対応など出勤が不可欠な業務がある一方で、環境整備の遅れや意識の低さを指摘する声もあり、これまで以上に積極的な取り組みが求められそうだ。 「官民で官の方が動きが鈍いということがないように、7割減に向けて取り組みたい」。緊急事態宣言再発令初日となった8日の記者会見で、武田良太総務相はテレワークの実施について、そう強調した。 背景には昨年12月に内閣府が公表したアンケート結果がある。テレワークを実施している人の割合が公務員は14・5%と全体の21・5%を下回り、テレワークが不向きとされる製造業(28・9%)や建設業(17・6%)よりも低かったからだ。 産経新聞社が緊急事態宣言の対象4都県と、横浜、さいたま、千葉の各市に、警察や消防、教職員を除いた職員のテレワークの実施率を聞いたところ、直近では東京都の55%(新型コロナ対応の職員は除く)が最高で、次に高いさいたま市でも22%だった。神奈川県や千葉市など、そもそも実施率を把握していない自治体もあった。 事情を聴くと、窓口業務や保健所のコロナ対応など「住民と接する業務が多く、テレワークは難しい」(千葉県)という声が多かった。「テレワークのためのモバイル端末が不足している」(横浜市)という意見も目立つ。民間であれば経営判断で全社員にパソコンを支給することも可能だが、さいたま市の担当者は「住民に使うべき財源をどこまで使っていいものか…」と悩みを打ち明ける。 一方で埼玉県は自宅のパソコンからシステムに入れる仕組みを整備したにもかかわらず、テレワークの実施率は前回緊急事態宣言が出された昨春の10分の1に低下した。出勤自粛の呼びかけは続けたが、いつの間にか従来の働き方に戻ったといい「職員の意識の問題は大きい」と語る。 職場で感染が広がり、住民サービスが滞るリスクを回避する観点からも、勤務の分散は重要だ。NIRA総合研究開発機構の井上敦研究員も「役所でも在宅勤務が可能な業務は多いが、紙文化が根強く、稟議(りんぎ)の回し方など昔ながらの仕事のやり方がテレワークを阻害している」と改善の必要性を指摘している。
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在宅勤務に便乗して、公務員が交代で自宅待機(在宅勤務なし)しているようです。忙しい保健所などに出向させて、マンパワーを有効に活用すべきだろう。
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