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在職期間がたった1日でも国会議員に月100万円が支給される「文書通信交通滞在費」問題が、連日ワイドショーで取り上げられ大騒ぎだ。 “火付け役”となった日本維新の会は、水を得た魚のように「文通費を返納できるようにすべし」と主張し、「身を切る改革」をアピール。10月31日の衆院選で当選した新人・元職は全額、連続当選議員は半額寄付すると決めたのに続き、17日は2016年以降に初当選した議員を対象に、在職していなかった日数分の文通費を寄付に充てると決定した。 ■文通費の「国庫返納」は主張するのに 維新の吉村大阪府知事もツイッターに〈『領収書、精算、返金』の制度化。法改正を〉と投稿。発言はもっともだが、維新には文通費より先に返納すべきカネがある。所属議員数と直近の衆院選、過去2回の参院選の得票数に応じて政党に年4回支給される「政党交付金」だ。税金が原資の交付金を、維新はあろうことか基金として“蓄財”しているのだ。 維新の党本部の「政党交付金使途等報告書」によると、基金は18年に2億円だったが19年は5億6300万円、20年には13億3800万円と膨張。この3年間で受けた交付金総額約47億2700万円のうち、3割弱を“貯金”としてせっせと積み立ててきたわけだ。 ■どこが「身を切る改革」か さらに、本部以外の87政党支部に積み上がった基金2億円弱を加えると、15億円を超える。 交付金制度の根拠である政党助成法は、政党が交付金を1年間で使い切れなかった場合、総務相が残余分の返還を命じることができる、と規定している。ただ、残余分を基金として積み立てた場合は返還命令の対象から外れる。つまり、維新の“蓄財”は、返還命令を免れるためのテクニックというわけ。違法ではないが「使い切れなかった文通費を国庫に返納すべき」と声高に訴えるならば、使い切れなかった交付金を“貯金”せず、率先して返すのが筋ではないのか。政治資金や交付金に詳しい神戸学院大教授の上脇博之氏はこう言う。 「維新は、未使用で残った交付金を国庫に返納できる状況にあったにもかかわらず、基金をつくりカネをため込んできたわけですから、返納する意思がないと受け止めざるを得ません。ことさら文通費返納をアピールしていますが、巨額な交付金は返さない。維新が掲げる『身を切る改革』とはかけ離れた態度だと思います」 「身を切る改革」どころか、実際はでっぷりと身を肥やしているのだから呆れるしかない。
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維新の真価が問われるでしょう。
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